宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 2/21 12:41 更新 太陽風の速度は下がりましたが、太陽風の磁場が南を向き続けています。オーロラ活動に影響を与えています。 担当 篠原 ACE衛星の観測によると、太陽風の速度は通常レベルの400km/秒に下がっています。 その一方、太陽風の磁場が特徴的な変化を示しています。 磁場強度は5nTと普通のレベルなのですが、 21日6時(世界時20日21時)頃から現在まで、7時間ほど-3〜-4nTの南を向いた状態が安定して続いています。 その前も小さいながらも南寄りの傾向があり、かなり長時間南向きの状態が続いている事になります。 太陽風の速度が遅いため大きな乱れには至っていませんが、 太陽風から磁気圏にエネルギーが効率よく流れ込んでいると思われます。 AE指数のグラフを見ると、グラフにずれが生じている様に思われます。 (世界時の20日10時付近を見ると、不自然に200nTほどプラス側にずれた状態が見えています) この影響を差し引いても300nT程度の弱いオーロラ活動が続いている様です。 現在の南寄り太陽風磁場の傾向が続く間は、同様の状態が続くでしょう。 SOHO EIT284カメラの太陽画像を見ると、 太陽面の東側(左側)にコロナホール(黒く見えている領域)がとても不規則に広がっています。 27日前の前周期の画像と比べると、太陽の中心付近に達している先頭部分がより濃く見えています。 一方、それに続く南側(下側)のコロナホールは小さくなっているようです。 27日前のデータを見ると、この3日後(1月28日)頃から太陽風の乱れが発生していました。 今周期ではそれは2月24日に相当しますが、コロナホールの様子を見ると、 もう1日ほど早まりそうな印象です。 前周期の実績では、太陽風の速度は600km/秒まで上がりました。 今周期はどうなるでしょうか。 コロナホールの広がりから考えて、乱れは5日程度は続きそうです。 太陽面は穏やかです。735黒点群達もやがて西に没していきます。 その後は黒点が全く見えず、このまま無黒点状態になるかもしれません。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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