宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 2/22 09:34 更新 太陽風磁場の南向きも弱まり、磁気圏は静穏です。明日以降、コロナホールによる乱れが発生するでしょう。 担当 篠原 昨日見られていた、長時間の太陽風南向きは次第に弱まって行って、 現在は南北成分はほとんど無くなっています。 磁場強度も5nT以下に弱まっています。 太陽風の速度は380km/秒で通常の速度です。 南向き磁場の減少に伴って、オーロラ活動も弱まって行きました。 オーロラの活動度を示すAE指数には、ほとんど変化が見えていません。 太陽風はこの静かな状態がもう1〜2日程度続きそうです。 これから、コロナホールによる太陽風の乱れが発生するでしょう。 SOHO EIT284カメラの太陽画像をご覧下さい。 太陽面の真ん中から左側にかけて、黒い筋がいくつも見えています。 ここはコロナホールと呼ばれ、太陽の磁場が宇宙空間へ向かって広がっている領域です。 ここからは速度の速い太陽風が吹き出していて、それが地球に当たるとオーロラを活発にしたり、 磁気嵐を起こしたりします。 太陽風は太陽から地球に届くまで3日ほどかかります。 そのため、コロナホールが太陽の中心に来てもすぐに高速風が地球に当たることはありません。 目安として、コロナホールが中心をを過ぎて、太陽の右半分ほどのところまで来た頃に、 ちょうど高速風が地球に届きます。 今日の写真では、コロナホールの先頭部分(一番右側に見える部分)は、既に太陽の中心線を過ぎ、 西側へ(右側へ)進んできています。 早ければ明日にでも太陽風の乱れが始まりそうです。 27日周期の図を見ると、前周期は初めに磁場の乱れが発生して、1日ほど遅れて速度の上昇が始まっています。 今周期はどうなるでしょうか。 コロナホールはかなり広く分布していますので、5日以上乱れが続くかもしれません。 太陽面では735群などの黒点群が沈みつつあります。 続く群も見られず、このまま穏やかな状態が続きそうです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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