宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NICT)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CANOPUS)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙環境情報
太陽地球環境予報
太陽地球環境情報サービス
宇宙天気システムグループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 1/22 13:00 太陽風の衝撃波が到来し、大規模な磁気嵐が発達しています。太陽風はとても乱れており、磁気嵐が更に発達した場合、低緯度オーロラが発生する可能性があります。
2005/ 1/24 10:13 コロナホールによる高速太陽風が続いています(600km/秒)。放射線帯の高エネルギー電子が増加しています。
2005/ 1/25 13:13 放射線帯電子は現在も高いレベルが続いています。太陽風の速度は下がりつつあります。
2005/ 1/26 13:08 太陽風の速度が静穏レベルに戻りました。放射線帯電子は現在も高レベルです。
2005/ 1/27 10:40 太陽風の速度は遅く(320km/秒)、オーロラ活動はとても穏やかです。明日以降、擾乱が予想されます。
最新のニュース

2005/ 1/28 10:52 更新
セクター境界の切り変わりで太陽風が乱れています。このまま高速風域に入ってオーロラ活動を強めるかもしれません。

担当 篠原

太陽風磁場のセクター境界に達した様です。
ACE衛星の太陽風データを見ると、磁場強度(白線)が28日0時(世界時27日15時)頃から乱れ始め、
それとともに磁場の方向(水色線)が大きく変化しています。
これは、太陽風の磁場の大まかな方向が、
「地球から太陽方向」から「太陽から地球方向」に切り替わる動きです。
変化とともに、太陽風磁場の南北成分(赤線)にも乱れが発生しましたが、
太陽風の速度が340km/秒程度ととても遅かったため、オーロラ活動には繋がりませんでした。
AE指数のグラフを見ると、全く変化が観測されていません。

その後、28日8時(世界時27日23時)頃から、太陽風の変化が新たな段階に入った可能性があります。
磁場強度が10nTに一気に強まり、速度が400km/秒に高まっています(これで通常の速度ですが)。
SOHO EIT284カメラの太陽画像に見られる様に、
これからコロナホール(太陽面中心付近に黒く見えている領域)による高速太陽風が
地球に影響を及ぼすと予想されています。
高速風領域への移行が見え始めているのかもしれません。

コロナホールによる擾乱では、高速風帯に入る時に磁場が大きく乱れ、
結果としてオーロラ活動を激しくすることが多く見られます。
太陽風のこれからの変化と、オーロラ活動に注目して下さい。
今の変化が高速風の入り口でなかったとしても、明日には高速風が始まると予想されます。

今日のアラスカは快晴の様です。
月が大きいのが残念ですが、ライブカメラでオーロラが楽しめるかもしれません。

放射線帯の高エネルギー電子は現在も高レベルが続いています。
しかし、今日の太陽風の乱れの影響で、減少の傾向が見えています。
今後オーロラ活動が強まる事になれば、一気に低下するでしょう。
まだしばらく注意が必要です。

太陽面はとても静かです。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。