宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 1/17 23:01 更新 太陽風が一段と高速になり、オーロラが非常に活発になっています。また、X4.2の非常に大きなフレアが発生しました。 担当 篠原 先ほどの速報で、太陽風衝撃波の第一報をお知らせしましたが、 その後、太陽風の速度が更に上昇して磁場強度も強まり、オーロラが非常に活発になっています。 ACE衛星の観測によると、17日16時(世界時17日7時)に最初の太陽風速度の上昇が発生し、 500km/秒だった太陽風は650km/秒に上昇しました。 そして、17日20時(世界時17日11時)に更にもう一段速度の上昇が起こり、 現在は800km/秒ととても高速になっています。 一方、磁場強度も非常に強まっています。 太陽風の最初の変化では10nTを超える程度にしか強まりませんでしたが、 その後ぐんぐん増加を続け、最大で40nTと非常に強まりました。 現在はやや下がって30nTになっています。 磁気圏擾乱のスイッチとも言える、太陽風磁場の南向き成分ですが(ACEデータの赤線のマイナス成分)、 -10nT前後の大きな成分が現れています。 このため、オーロラが非常に活発になっています。 AE指数のグラフを見ると、最大2500nTという猛烈な値を記録しています。 磁気嵐としても発達を始めている様で、沖縄の磁場変化を見ると、 最大で-80nT程度の静穏レベル(青い横線)からの減少が観測されています(減るほど、磁気嵐が発達しています)。 太陽風の磁場は、17日22時(世界時17日13時)から北向きに変わりました。 このため、オーロラ活動はこの後一旦収束しそうです。 しかし、南北成分はこの後、ゆっくりと再び南向きに反転していく可能性があります。 速度が非常に高いレベルを保ち続けていた場合は、再び激しいオーロラ活動、磁気嵐が発生するでしょう。 また、これから明日の午前中にかけて、X2.6の大規模フレアに伴う次の衝撃波が到来すると予想されます。 太陽風の乱れが更に強まる可能性があります。 (今回の2段目の増速が、このフレアに相当している可能性もあります) 720黒点群は依然大規模なエネルギーを蓄えていたようです。 17日18時(世界時17日9時)にこの群として最大のX4.2の非常に大きなフレアを発生させました。 この影響で、太陽放射線が更に増加を始めています。 現在500PFUを越えて、更に上昇する様子です。 衛星の運用では注意が必要でしょう。 GOES衛星が観測したX4.2の太陽フレア。17日19時(世界時17日10時)。 (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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