宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 1/ 8 09:29 更新 CMEの影響で太陽風の磁場強度がとても強まっています。オーロラもとても活発になっています。 担当 篠原 7日18時(世界時7日9時)頃から太陽風の乱れが始まりました。 速度はそれまでの500km/秒からわずかに550km/秒に上昇した程度でしたが、 太陽風の磁場強度が緩やかに上昇を始め、 それまでの5nTから、8日6時(世界時7日21時)頃に20nTまで非常に強まりました。 現在も15nTととても強い状態です。 5日に発生した大規模なフィラメント消失は、 高速風というよりも強い磁場の塊を運んで来た様です。 磁気圏の乱れ方を決定する、磁場の南北成分(ACEデータの赤線)を見ると、 7日22時(世界時7日13時)頃から-10nTが2時間、 8日6時(世界時7日21時)頃から-20nTが2時間半と、まとまった南向きが観測されています。 この影響がオーロラの活動にも現れていて、AE指数のグラフを見ると、 8日0時(世界時7日15時)頃に1500〜2000nTに達する様な大規模なオーロラ活動が観測されています。 これ以降の時間帯でも500nTを越える様な活発な活動が続いています。 8日6時(世界時7日21時)の大変強い南向きによる活動はまだデータが十分に届いていませんが、 最後の1000nTへの増加に続いて活発な変動が見られると予想されます。 沖縄の磁場変化を見ても、活発な変化が観測されています。 磁場強度が一時的に50nT程弱まっていますが、今後更に低下して、 磁気嵐が始まることも考えられます。 太陽風磁場の強まりは最大に達した様ですので、これから緩やかに弱まっていくと思われます。 しかし、十分に弱まるまでは、強い南向きが現れてオーロラを活動的にする可能性があります。 明日には磁気圏も穏やかになっているでしょう。 磁気圏の乱れの影響で、 GOES衛星が観測している放射線帯の高エネルギー電子の密度は減少しています。 太陽面は穏やかです。 黒点はほとんど見られず、フレア活動も見られません。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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