宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 1/ 6 10:14 更新 太陽風の速度は緩やかに低下しています。放射線帯の高エネルギー電子は高いレベルを保っています。 担当 篠原 高速太陽風が収まり始めています。 5日23時(世界時5日14時)頃まで、700km/秒前後のたいへん高速な状態が続いていましたが、 その後緩やかに低下を始め、現在は570km/秒まで下がりました。 太陽風磁場は南北に頻繁に振れており、 オーロラもAE指数で500nT前後と激しいものではありませんでしたが、 連続的に活動が続いていた様です。 SOHO EIT284カメラの太陽画像を見ると、太陽面の右側に目立ったコロナホールは見られず、 これから太陽風の速度は更に低下して静穏レベル(400km/秒程度)に戻ると思われます。 オーロラ活動もこれに合わせて低下していくでしょう。 ただ、太陽風の磁場強度が5nTから7nTにやや強まっています。 このため、南向きに大きな磁場が変化する可能性があります。 この場合は、オーロラも活発になるでしょう。 GOES衛星の観測によると、放射線帯の高エネルギー電子の密度は高いレベルを保っています。 GOES-10、12の両衛星で警戒レベルと言われる10の4乗の線を大きく越えています。 大きな擾乱がなければ高エネルギー電子は緩やかにしか減少しません。 この高レベル状態は4〜5日程度続く可能性もあります。 太陽面では715黒点群がいよいよ小さくなってしまいました。 これからフレア活動は穏やかになりそうです。 一方、5日23時(世界時5日14時)頃に大規模なフィラメント消失が発生しています。 今日の2列目の写真、EIT195の2枚の太陽画像をご覧下さい(緑色の写真)。 写真のほぼ中央から上側に、左右の写真で変化している部分があるのが分かるでしょうか。 左の写真では細い黒い筋が一本斜めに延びているのが見えます。 これが、右の写真では爆発した様になっていて、ガスが筋があった部分に広がって見えています。 この影響でCMEが発生しているかもしれません。 まだSOHOのデータが十分でないため、明日改めて詳しく見たいと思います。 CMEが発生していた場合は、地球方向に向かって来ますので、 太陽風の乱れが発生する可能性があります。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のEIT195カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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