宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2005/ 1/ 3 10:50 更新 太陽風がとても高速で、オーロラがとても強まっています。今後一層乱れる可能性があります。 担当 篠原 昨日のニュース以後に、太陽風の速度がもう一段上昇し、 2日15時(世界時2日6時)頃に780km/秒と非常に高速になりました。 高速風は3日9時(世界時3日0時)頃まで700km/秒を越える状態が続いています。 現在は650km/秒とわずかに下がっています。 太陽風の磁場は強度が10nT前後が続いています。 南北成分を見ると(赤線)大きく振動する様に変化していて、 -10nTに達する様な強い南向きが続く時間が発生しています。 このため、オーロラがとても活発になっています。 AE指数のグラフを見ると、1000nTを越えて1500nTに達する様な 非常に大きな変化が何度も現れています。 コロナホールの影響が前周期(27日前)と比べてとても強まっています。 このため、今後の予想を立てる事が難しくなっていますが、 コロナホールの継続時間が前周期と同じ程度だとすると、もう2日ほど高速風が続きそうです。 速度としては既に最大に達した様ですので、次第に下がって行く傾向だと思います。 太陽風の磁場強度は現在も強いため、これからも大きな南向き成分をもたらす可能性があります。 この状態が続く間はオーロラが活発になりやすいです。 速度が下がるか、磁場強度が弱まれば、磁気圏は穏やかになっていくでしょう。 一方、1日に発生したX1.7の大規模フレアによるCME(太陽ガスの放出現象)の影響が懸念されます。 影響が地球に及ぶとすると、今日中に太陽風に乱れが上乗せされると思われます。 一段と太陽風が乱れ、オーロラの更なる活発化、磁気嵐の発生などが起こるかもしれません。 ただし、フレアの発生位置から、ほとんど影響が見られない可能性もあります。 太陽面では、715黒点群の活動度がすっかり低下しています。 小さなCクラスの小規模フレアを起こしている程度です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|