宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 1/ 2 13:57 更新 コロナホールのため太陽風の速度が上昇しています(700km/秒)。オーロラが活発に活動しています。 担当 篠原 2日4時(世界時1日19時)から太陽風の速度が上昇を始め、 現在700km/秒ととても高速になっています。 太陽風の磁場強度も強まっていて、15nTに上昇しています。 お知らせしていた、コロナホールの影響が及び始めたと考えられます。 27日周期の図を見ると、 このコロナホールは前周期では最高で550km/秒程度にしか上昇しませんでした。 しかし、今回は一時700km/秒を越えています。 コロナホールの規模が強まったのかもしれません。 また、あるいは715黒点群の太陽フレアに伴って観測されていた、 CME(太陽ガスの放出現象)による高速風の影響が重なっているのかもしれません。 オーロラ活動に影響を及ぼす太陽風磁場の南向き成分(赤線のマイナス方向)は、 磁場強度そのものが強まっていることもあり、-5nTから-10nTの大きな成分が現れています。 このため、オーロラ活動が強まっています。 AE指数を見ると、500nTを越える変動が活発に観測されています。 27日周期の図を参考すると、コロナホールの影響はこれから2〜3日程度続きそうです。 速度が高く、磁場強度が強まっている間は、オーロラが活発になりやすい状態が続きます。 また、1日9時(世界時1日0時)に発生したX1.7の大規模フレアによって CMEが発生している可能性があります。 この時間帯にSOHO衛星LASCO C3の画像が無かったため、詳細は分かりませんが、 もし地球に影響を及ぼすとすると、明日の朝以降に太陽風に変化が発生するでしょう。 ただし、発生箇所が地球に対して斜めを向いていましたので、 ほとんど影響が見られない可能性もあります。 活発にフレア活動を続けていた715黒点群ですが、Xフレアの後はおとなしくなっています。 黒点群としての規模そのものも縮小の兆しが見えていて、このまま弱まって行くのかもしれません。 もうしばらく注視する必要があるでしょう。 この他には目立った活動領域はありません。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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