宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 1/ 1 11:09 更新 X1.7の大規模フレアが発生しました。715黒点群が活発です。太陽風、磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 明けましておめでとうございます。 2005年も宇宙天気ニュースをよろしくお願いします。 715黒点群が活発に活動を続けています。 31日も主なもので、31日13時(世界時31日4時)にC5.7の小規模フレアを、 そして、31日23時半(世界時31日14時)半にM1.2の中規模フレアを発生させています。 どちらも比較的長時間継続するタイプのフレア(太陽爆発)で、 CME(太陽ガスの放出現象)を伴っている可能性があります。 715群の活動には引き続き注意が必要でしょう。 31日7時(世界時30日22時)のM4.2中規模フレアによるCMEの画像が、 SOHO衛星LASCO C3カメラで得られています。 太陽ガスは主に東向き(左向き)に飛び出していますが、 薄いガスの飛びが太陽を囲む様に広がって見えています。 このため、ガスの一部は地球方向へ向かっている可能性があります。 明日の朝以降に太陽風に擾乱が見られるかもしれません。 太陽風は460km/秒から緩やかに低下し、420km/秒になりました。 磁場強度も次第に弱まり、現在は6nT程度に下がっています。 南北成分は小さく、時々短時間の南向き成分が見られる程度です。 オーロラ活動は低調で、 AE指数で200nTくらいの小さな活動が数回、短時間観測されています。 これからコロナホールの影響が見られると予想されます。 27日周期の図では、12月5日に乱れが観測されていますが、 これは突発性の現象ですので、無視して下さい。 12月6日以降に見られている速度の上昇が、回帰性の現象です。 27日周期のままだとすると、この速度上昇は明日、2日の昼頃から始まりそうです。 ただし、高速風の分布は変わっていきますので、 変化が早まって今日の夕方頃から始まる可能性もあります。 上に述べた、CMEによる太陽風の乱れがこれに重なって見られる可能性もあります。 太陽風の速度が上昇した時に南向き磁場が強まると、 オーロラが活発になり、弱い磁気嵐が発達する可能性があります。 ちょうど今、X1.7の大規模フレアがGOES衛星で観測されました。 発生時刻は1日9時(世界時1日0時)。発生箇所は715黒点群です。 715群は次第に太陽の中心に移動して来ます。 地球への影響が大きくなりますので注意が必要です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
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