宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2004/12/31 11:14 更新 太陽で715黒点群が活発にフレアを起こしています。太陽風の速度が一時的に強まってオーロラがやや活発になりました。 担当 篠原 太陽の東から上がって来た715黒点群が活発に活動しています。 30日19時半(世界時30日10時半)にM2.2の中規模フレアを、 31日7時(世界時30日22時)にM4.2の中規模フレアを起こしています。 その他にも、小さなCクラスの小規模フレアを何度も起こしており、 今後も引き続き中規模フレアへの注意が必要でしょう。 M2.2のフレアによるCME(太陽ガスの放出現象)が、SOHO衛星LASCO C3カメラで観測されています。 横に向かっていますので、地球への影響は小さいと思われます。 太陽風もまた、昨日は大きな変化を見せました。 ACEデータをご覧下さい。 30日12時(世界時30日3時)から急に速度が上昇し始め、 30日17時(世界時30日8時)頃に550km/秒に達しました。 27日周期の図をご覧下さい。 この速度変化とともに、セクターの切り替わりが発生しています。 前周期(27日前の変化)では、この切り替わりは12月5日に発生しており、 約2日半ほど変化が早まった様です。 今回の速度上昇は、太陽が1回転する間に表面の状況が変化した事を示しているのでしょう。 太陽風の速度はその後緩やかに低下し、現在は450km/秒と通常レベル近くに戻っています。 この間、オーロラが、AE指数で500nT前後の強度ですが、やや活発な状態が続いていました。 速度上昇の時に一旦太陽風の磁場強度が弱まっていましたが、 速度が下がるとともに回復し、現在10nT近くとやや強まった状態になっています。 大きな南向き成分が現れた場合は、オーロラが活発になるでしょう。 セクターの切り替わりが早まったということで、周期性の予測も変わって来る可能性がありますが、 SOHO EIT284に見えているコロナホールの広がりの類似性から、 大まかには前周期と似た様な傾向が現れるでしょう。 これから1週間の間に、このコロナホールによる高速風の影響が地球に及ぶでしょう。 太陽風の変化に注目して下さい。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|