宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/12/16 09:58 更新 太陽風磁場の強度はやや強く(7nT)、小規模のオーロラ活動に繋がっています。今後、太陽風速度の上昇が始まるでしょう。 担当 篠原 太陽風磁場の強度(ACEの1列目白線)は、依然やや強い状態が続いています。 昨日以降も7nT前後の安定した強度で推移しています。 南北成分(1列目の赤線)の変動も頻繁に発生しており、大きく南を向く(マイナスになる)時間帯もあります。 このため、オーロラ活動に刺激を与える状態が続いています。 これまでは太陽風速度が350km/秒前後と低速だったため、オーロラ活動は小規模なものに留まっています。 オーロラ活動の指標となるAE指数では、500nT以下の小さな変動しか観測されていません。 ただ、ACEデータの最新の部分では、太陽風の速度が400km/秒まで上がっており、 オーロラももう少し強まった活動になりそうです。 今夜からコロナホールによる高速太陽風の影響が始まりそうです。 SOHO EIT284の観測が休止しているために、現在の状況を見る事ができません。 その代わりとして、参考のために27日前のSOHO EIT284の画像を掲載します。 太陽面の西寄り(右寄り)から上に延びる様に、小さいですがやや暗く見えている部分があります。 ここがコロナホールです。 この穴の部分から、高速の太陽風が吹き出しています。 今夜頃から、まず太陽風磁場の強度が強まり始めると思われます。 それに続いて、速度の上昇が見られるでしょう。 速度上昇の前半部である、明日から明後日にかけてがオーロラ活動が活発になりやすい期間です。 高速太陽風は、前周期は600km/秒まで上がりました。3日間程度続きそうです。 太陽画像では、黒点群はほぼ見えなくなってしまいました。 711群もほぼ西に没しています。 GOES衛星のX線データも静穏で、このまま静かな状態が続くでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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