宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/12/ 7 12:41 コロナホールの影響で太陽風の速度が上昇しています。オーロラ活動が活発です。
2004/12/ 8 10:09 高速太陽風が続いています(500km/秒)。オーロラ活動が活発に続いています。
2004/12/ 9 10:35 太陽風の速度は次第に低下しています。オーロラはやや活発です。小規模フレアでCMEが発生した様です。
2004/12/10 11:24 太陽風速度は下がりましたが、南向き磁場の影響でオーロラはやや活発です。明日から擾乱が始まる可能性があります。
2004/12/11 09:28 太陽風の速度が上昇しています。今日の午後に太陽風の衝撃波が到来する可能性があります。
最新のニュース

2004/12/12 11:41 更新
衝撃波が地球に届きました。オーロラ活動がかなり活発になっています。

担当 篠原

ACE衛星の太陽風観測によると、11日22時(世界時11日13時)に衝撃波が到来しました。
太陽風の速度が450km/秒から500km/秒に(後に600km/秒まで上昇しました)、
磁場強度は5nTから10nTに強まりました。
そして、衝撃波到来後の太陽風磁場は南寄りの傾向を続けています。
このためにオーロラ活動が活発になっています。
AE指数のグラフを見ると、500〜1000nT規模の活発なオーロラが連続的に発生しています。

現在、衝撃波の到来から10時間が経過していますが、
太陽風速度は500km/秒と依然やや高速、磁場強度は8nT、南向き成分は-5nTとなっています。
このため、引き続き活発なオーロラ活動が続きそうです。
(アラスカのオーロラライブカメラでお楽しみください)

一方、沖縄の磁場変化を見ると、地上磁場強度の目立った低下は見られていません。
今回の擾乱は、磁気嵐の発達には至っていない様です。

これから半日〜1日程度で高速風は終息して行くと思われます。
その後は太陽風速度も下がり、磁気圏活動も穏やかになるでしょう。

太陽では目立ったフレア活動は観測されておらず、穏やかです。
黒点群も小規模なものばかりで、静穏な状態が続くでしょう。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。