宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/12/ 9 10:35 更新 太陽風の速度は次第に低下しています。オーロラはやや活発です。小規模フレアでCMEが発生した様です。 担当 篠原 地球は、高速の太陽風領域を次第に抜けつつある様です。 ACE衛星の観測によると、昨日500km/秒だった太陽風の速度は緩やかに低下し、 450km/秒にまで下がっています。 通常の速度(400km/秒程度)に戻りつつあります。 太陽風の磁場強度は5nTレベルが続いています。これは普通に見られる強さです。 南北成分(赤線)を見ると、頻繁に南北(マイナス・プラス方向)に変化しています。 この様な場合は、オーロラ活動が活発になります。 オーロラ活動の指標であるAE指数のグラフを見ると、500nT前後の小規模なものですが、 度々オーロラ活動が見られていた様です。 ただし、太陽風の速度がだいぶ下がってしまいましたので、大きな活動にはなりませんでした。 (昨夜も、アラスカのライブカメラできれいなオーロラが見えていました) コロナホールの影響を抜けつつあるということで、これからしばらくは静穏な状態が続きそうです。 SOHO EIT284の太陽画像には、今の所新たなコロナホールは見えていません。 放射線帯の高エネルギー電子の密度は更に増えていて、 赤線で示されているGOES12衛星でも警戒域にかなり近づいています。 衛星の運用では、これからしばらくは注意が必要でしょう。 今日の太陽画像では、太陽黒点は西に没しつつある708群が小さく見えているだけで、 709群は何も写って見えていません。 しかし、この709群が9日5時半(世界時8日19時半)にC2.5の小規模フレアを起こしました。 長時間継続するタイプのフレアで、SOHO LASCO C2の画像を見ると、 CME(太陽ガスの放出現象)を起こしている様です。 まだ、SOHOのデータが揃っていませんので、詳細は明日にお知らせしたいと思います。 また、太陽面の東側(左側)には710群が新しくできている様です。 こちらも、Cクラスにやっと達するかどうかという程度の小さな小規模フレアを2回発生させています。 これからの変化に注目です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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