宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/12/ 3 13:01 更新 太陽風の速度は低下しており、磁気圏は静穏です。続いて、新しい擾乱が始まりそうです。 担当 篠原 コロナホールの影響を抜けて、太陽風の速度は通常レベルの420km/秒に下がっています。 磁場強度も3nT程度と弱く、磁気圏はとても穏やかです。 一方、新たな擾乱要因がいくつか見込まれています。 ひとつめは、次のコロナホールです。 SOHO EIT284カメラの太陽画像では、黒いコロナホールが太陽の中心を過ぎ、 西側(右側)へ進んでいる様子を見る事ができます。 ここから吹き出している高速太陽風の影響が、明後日の5日頃から始まりそうです。 またもうひとつは、不確定な面がありますが、 フレアに伴って観測されたCME(太陽ガスの放出現象)による擾乱です。 1日16時(世界時1日7時)にM1.2の中規模フレアが発生しました。 このフレアに続いてSOHO LASCO C3カメラではCMEが観測されています (SOHO LASCO C3の太陽画像の左側2枚)。 この影響が地球に及ぶとすると、今夜から明日にかけて太陽風の速度の急な上昇が発生するかもしれません。 そして、今日、3日9時(世界時3日0時)に発生したM1.6の中規模フレアによるCMEです (SOHO LASCO C3の太陽画像の右側2枚)。 こちらは明後日、5日の午後以降に地球へ到達する可能性があります。 コロナホールの影響はほぼ間違いなく地球へ及ぶと思われます。 これから数日間は太陽風の変化に注意して下さい。 オーロラが急に活発になったり、磁気嵐が発生する可能性があります。 CMEに関連して書きましたが、今朝の3日9時(世界時3日0時)にM1.6の中規模フレアが発生しています。 発生場所は708黒点群です。ここは一昨日にもM1.2のフレアを起こしています。 黒点としてはたいした規模を持っている様に見えませんが、活発に活動している領域の様です。 昨日、GOES衛星で観測される高エネルギー電子が増加するかもしれないとお知らせしていましたが、 今の所、目立った増加は観測されていません。 変化の様子から、今回はこれ以上の上昇はなさそうに思います。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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