宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/11/10 00:01 更新 18時半(世界時9時半)に衝撃波が来ました。低緯度オーロラは難しいかもしれませんが、オーロラ活動は非常に活発です。 担当 篠原 ACE衛星の観測によると、9日18時(世界時9日9時)頃に、予想されていた新たな衝撃波が到来しました。 太陽風の速度は800km/秒に急増しましたが、磁場強度は10〜15nTに増加した程度です。 磁気圏擾乱の要因としては十分な規模を持った衝撃波ですが、 昨日の様な、大規模な擾乱には現時点では発達しそうにありません。 地球へは18時半(世界時9時半)頃に影響が及び始めました。 昨日の大磁気嵐の印象が強いため、貧弱に見えてしまいますが、 現在もオーロラを中心として非常に活発な活動が続いています。 太陽風の磁場の南北成分を見ると、昨日の擾乱以降-5nT規模の南向き状態が継続していました。 このため、AE指数を見ると、1000nTを越える活発な活動がほぼ一日続いています。 新たな衝撃波到来後も、太陽風磁場は-5〜-10nTへ南向きが強まっており、 AE指数は2500nTに達する様な非常に激しい活動を見せています。 アラスカで撮影されたばかりのオーロラ画像を掲載します。 沖縄の磁場変動を見ると、青線で示している静穏時の値から-150nT程度下がった状態が続いていて、 磁気嵐としては十分発達した状態です。 昨日の磁気嵐の発達は10年に数度の様な大規模現象だったのです。 今後、太陽風が高速かつ南向き状態が続く間、磁気圏はとても活発に活動を続けるでしょう。 速度は既に650km/秒程度に下がり始めていますが、まだ十分に高速です。 今後の太陽風の変化に注意して下さい。 GOES衛星の観測によると、太陽からの高エネルギープロトンは現在も40PFUの高いレベルを保っています。 また、放射線帯の高エネルギー電子も警戒ラインと言われる10の4乗を越えた状態に達しています。 衛星運用では、これらの情報にも注意して下さい。 アラスカのライブカメラで撮影されたオーロラの動画。 (c) NICT/SALMON ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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