宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/11/ 6 14:11 M9.3の大きな中規模フレアが発生しています。太陽風は静穏ですが、今後の擾乱に注意して下さい。
2004/11/ 7 13:11 小規模の衝撃波が地球に届きました。磁気圏への影響は小さいでしょう。696黒点群は活発です。
2004/11/ 8 10:05 大規模な衝撃波が到来しました。磁場がとても大きく南を向いており、磁気嵐が大規模に発達しつつあります。
2004/11/ 8 18:11 磁気嵐が非常に強く発達しています。北海道で低緯度オーロラが観測される可能性もあります。
2004/11/ 9 10:21 昨夜は北海道でオーロラが観測されました。今回の磁気嵐は静まりつつありますが、今夜にかけて次の衝撃波が来るでしょう。
最新のニュース

2004/11/10 00:01 更新
18時半(世界時9時半)に衝撃波が来ました。低緯度オーロラは難しいかもしれませんが、オーロラ活動は非常に活発です。

担当 篠原

ACE衛星の観測によると、9日18時(世界時9日9時)頃に、予想されていた新たな衝撃波が到来しました。
太陽風の速度は800km/秒に急増しましたが、磁場強度は10〜15nTに増加した程度です。
磁気圏擾乱の要因としては十分な規模を持った衝撃波ですが、
昨日の様な、大規模な擾乱には現時点では発達しそうにありません。
地球へは18時半(世界時9時半)頃に影響が及び始めました。

昨日の大磁気嵐の印象が強いため、貧弱に見えてしまいますが、
現在もオーロラを中心として非常に活発な活動が続いています。
太陽風の磁場の南北成分を見ると、昨日の擾乱以降-5nT規模の南向き状態が継続していました。
このため、AE指数を見ると、1000nTを越える活発な活動がほぼ一日続いています。
新たな衝撃波到来後も、太陽風磁場は-5〜-10nTへ南向きが強まっており、
AE指数は2500nTに達する様な非常に激しい活動を見せています。
アラスカで撮影されたばかりのオーロラ画像を掲載します。

沖縄の磁場変動を見ると、青線で示している静穏時の値から-150nT程度下がった状態が続いていて、
磁気嵐としては十分発達した状態です。
昨日の磁気嵐の発達は10年に数度の様な大規模現象だったのです。

今後、太陽風が高速かつ南向き状態が続く間、磁気圏はとても活発に活動を続けるでしょう。
速度は既に650km/秒程度に下がり始めていますが、まだ十分に高速です。
今後の太陽風の変化に注意して下さい。

GOES衛星の観測によると、太陽からの高エネルギープロトンは現在も40PFUの高いレベルを保っています。
また、放射線帯の高エネルギー電子も警戒ラインと言われる10の4乗を越えた状態に達しています。
衛星運用では、これらの情報にも注意して下さい。



アラスカのライブカメラで撮影されたオーロラの動画。
(c) NICT/SALMON


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。