宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/11/ 6 14:11 更新 M9.3の大きな中規模フレアが発生しています。太陽風は静穏ですが、今後の擾乱に注意して下さい。 担当 篠原 今朝、6日9時(世界時6日0時)に、696黒点群がM9.3のかなり大きな中規模フレアを起こしました。 GOES衛星が撮影した動画がNOAAから提供されています。 たいへんダイナミックな変化が見られていますので、どうぞご覧下さい。 このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)が観測されました。 SOHO衛星のLASCO C2カメラ(より太陽に近い領域を撮影)と、 LASCO C3カメラ(より広い領域を撮影)の画像を掲載しています。 フレアの発生位置が太陽の中心に近いため、 高速の太陽ガスは地球方向に向かって飛んでいると思われます。 このため、見かけ上、太陽の周囲に飛び散る様にガスが広がっていきます。 このCMEによる高速太陽風は明後日、8日の昼以降に地球に届くと思われます。 太陽風は現時点では340km/秒とやや遅い速度で、磁気圏も静穏です。 お知らせしていた4日0時半(世界時3日15時半)のCMEの影響はまだ見られていません。 しかし、引き続き今夜にかけて注意が必要です。 そして、5日8時(世界時4日23時)のCMEの影響が明日7日、 今日6日9時(世界時6日0時)のCMEの影響が明後日8日に地球に及ぶと予想されます。 太陽風の速度が急激に上昇し、磁場強度の強まりや南向きへの変化によって 活発なオーロラ活動や磁気嵐を引き起こす可能性があります。 しばらく宇宙天気への注意が必要です。 CME以外の要素として、コロナホールによる高速太陽風への考慮も必要です。 SOHO EIT284の太陽画像では、 南北に延びる(上下方向)大きなコロナホールが西寄り(右寄り)に移動してきました。 今夜から明日くらいに太陽風の変化が見られそうです。 27日周期の図を参考にすると、5〜6日間にわたって速度上昇の原因となりそうです。 太陽面に戻りますが、696黒点群は規模を保ち続けています。 活発な活動は続きそうです。引き続き大規模フレアへの注意が必要です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C2カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
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