宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NICT)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 7/31 10:41 衝撃波が来ましたが、小規模でした。放射線帯の高エネルギー電子の密度が高いです。
2004/ 8/ 1 06:54 放射線帯高エネルギー電子の密度が高い状態が続いています。太陽風、磁気圏は穏やかです。
2004/ 8/ 2 11:01 太陽風、磁気圏ともに穏やかです。放射線帯高エネルギー電子は高密度が続いています。
2004/ 8/ 3 11:29 放射線帯高エネルギー電子の密度が高いです。太陽、太陽風、磁気圏は穏やかです。
2004/ 8/ 4 11:56 太陽風の速度は遅く、磁気圏は穏やかです。放射線帯高エネルギー電子は減少を続けています。
最新のニュース

2004/ 8/ 5 11:30 更新
太陽風磁場のセクター境界を越えました。現在の磁気圏は穏やかです。

担当 篠原

ACE衛星の観測によると、昨夜の4日20時(世界時4日11時)頃、
地球が太陽風磁場のセクター境界を越えた様です。
太陽風磁場の方向が、「太陽→地球」向きだったのが、「地球→太陽」向きに切り替わっています。
この切り替わり自体の影響はほとんどありませんが、
境界を越えた後に太陽風の様子が大きく変わる事があります。

昨日の記事にも記しましたが、27日前の変化では、
これに続いて磁場の強度が強まり、更に2日後頃から太陽風の速度が上昇していました。

しかし、これからの変化は前周期とは異なるかもしれません。
SOHO EIT284の太陽画像をご覧下さい。
最新の昨日の図(左)と、その27日前の図(右)を表示しています。
右の27日前の図では、太陽の中央付近にやや暗い領域が広がり、
コロナホールが分布しているのが分かります。
しかし左の最新の図では、その部分に活動領域が発生して明るく輝いています。
コロナホールはその左右に小さくちぎれた様に分布しています。
このため、コロナホールの影響は弱まり、太陽風速度の上昇は小さなものに留まりそうです。

さて、現在の太陽風は速度が300km/秒をやや切るまでに下がっていて、かなり低速です。
磁場強度は4nT程度で、やや南を向く時間帯もありますが、
速度がたいへん遅い事もあり、磁気圏内はとても穏やかです。
ただし、上に記した様に、今後の変化には注意して下さい。

放射線帯高エネルギー電子の電子密度はやや上がって、現在も10の4乗を越えたままです。
まだしばらく密度の高い状態が続きそうですので、注意が必要です。

太陽黒点は655群が地球のほぼ正面に来ています。
フレア(太陽爆発)活動は見られず、穏やかな状態です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

8/ 4 19:06 UT

7/ 8 19:06 UT


27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。