宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 8/ 4 11:56 更新 太陽風の速度は遅く、磁気圏は穏やかです。放射線帯高エネルギー電子は減少を続けています。 担当 篠原 太陽風の速度は次第に低下し、350km/秒まで下がっています。 太陽風の磁場強度は5nTで、北寄りを向いています。 このため地球の磁気圏はたいへん穏やかで、 オーロラの活動を示すAE指数のグラフには全く変化が見られません。 1週間以上高い状態が続いている、放射線帯の高エネルギー電子密度ですが、 緩やかに減少を続けています。 もう1〜2日程度で警戒ラインを切るまでに下がりそうです。 SOHO衛星EIT284カメラの太陽画像では、コロナホールが太陽のほぼ中心に来ています。 今後の太陽風を予想するために、27日周期の図を掲載します。 太陽は27日で一回転し、同じ面を地球に向けることになります。 このため、コロナホールなどの影響は27日周期で現れる事が多くなります。 27日前の宇宙天気の変化を調べると、今後の天気予想を立てる事ができるのです。 コロナホールが中心に達しましたので、これから3〜4日後に太陽風の速度が高くなる事が予想されます。 27日前の変化を調べると、上の段の7月11日から太陽風の速度が上昇しています(緑色の線)。 従って、今周期も8月7日頃から太陽風の速度上昇が見られそうです。 一方、27日前の図からは7月9日にセクターの切り替わりがあり(上の段の2列目の青線)、 つづいて太陽風の磁場強度が上昇していた(上の段の3列目の青線)事が分かります。 この変化が今周期も見られるとすると、明日にセクターの切り替わりが起こり、 その後次第に磁場強度が上昇すると予想されます。 続いて太陽風の速度が上昇するために、一時的にオーロラ活動が活発になると思われます。 太陽面では、黒点の655群がやや発達しています。 しかし、規模としては小さいですので、大きなフレア(太陽爆発)は発生しないでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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