宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 7/26 12:57 更新 太陽風の速度が再び上昇し、磁気圏が乱れています。活動は次第に収まるでしょう。 担当 篠原 昨日のニュース以降(25日17時、世界時25日8時)、 450km/秒まで下がった太陽風の速度は再び上昇に転じました。 速度は緩やかに上昇し、700km/秒とかなり高速な状態に達しました。 現在はやや下がって600km/秒ですが依然高速です。 太陽風磁場の強度は次第に弱まり、昨日の20nTから10nT、更に5nTに下がりました。 磁場の南向き成分も、昨日のニュース以降一旦弱まりましたが、 26日3時(世界時25日18時)から約6時間に渡って再び南向きが強まり(-10nT)ました。 現在は北向きに転じています。 磁気圏の活動は磁場南向き成分の減少とともに弱まると思われましたが、 その後の太陽風速度の上昇が大きく、 結局磁気圏が大きく乱れる状態が続いています。 AE指数のグラフによると、 昨日から現在まで連続的に1000nT前後の活動が続き、 1500nTに達する大きな変動も現れています。 かなりオーロラ活動が活発だった様です。 磁気嵐の発達も激しく、25日19時(世界時25日10時)頃に、 磁気嵐の指数であるDst指数が-200nT近くにまで下がりました。 (下がる程、磁気嵐が発達した事を意味しています) 磁気嵐そのものは既に発達の最大を過ぎ、現在は回復の時間帯に入っています。 太陽風速度は依然高速ですが、緩やかな低下の傾向を見せています。 また、太陽風磁場も強度が弱まり、北向きになっています。 これらの状況から、オーロラの活動は次第に穏やかになるでしょう。 太陽では、652群が活発にフレア(太陽爆発)活動を続けています。 25日15時(世界時25日6時)にはM7の中規模フレアを発生させ、 続いて、26日0時(世界時25日15時)にはM1の中規模フレアを (発生時間の長いフレアになっています)、 653黒点群に及ぶ広い領域で起こしています。 M1のフレアでは、CME(太陽ガスの放出現象)を起こしており(LASCO C3画像参照)、 これによる太陽風の衝撃波が 明日の夜から明後日にかけて地球に到達すると予想されます。 再び、磁気圏の擾乱が活発化する可能性があります。 この一連のフレア活動は広い領域でダイナミックに発生しています。 こちらのページで、GOES衛星による動画を見る事ができます。 太陽面の活発な活動をご覧下さい。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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