宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 7/22 09:58 更新 フレア活動はやや落ち着いていますが、依然注意が必要です。磁気圏は静穏です。 2004/ 7/22 21:41 追加 22日19時半に衝撃波が到来しました。太陽風の速度、磁場強度が上昇しています。 担当 篠原 太陽面では、最初に活発な活動を見せていた649黒点群はすっかり小さくなってしまいました。 一方、652黒点群は現在も規模をやや広げている様です。 かなり大きな姿を見せています。 昨日一日、フレア(太陽爆発)の活動はやや落ち着いていました。 しかしつい先ほど、22日9時半(世界時22日0時半)頃に、 M9クラスのかなり大きな中規模フレアが発生した様です。 X線データの最後の部分に急上昇が見えています。 今後も引き続き大規模フレアに対する注意が必要でしょう。 また、黒点が太陽の中心に近づいていますので、 CME(太陽ガスの放出現象)を発生させた場合には地球への影響が大きくなります。 太陽風の速度は引き続き低下を続け、400km/秒と静穏レベルへ戻っています。 磁場強度は5nT程度ありますが、特に南を向くという事も無く、 地球の磁気圏はとても静穏です。 オーロラ活動を示すAE指数のグラフには何の変化も観測されていません。 20日にSOHOで観測されたCME(太陽ガスの放出現象)について、 今夜遅くから、明日にかけて高速太陽風の衝撃波が地球へ来るかもしれないと 昨日の記事で書きましたが、 他研究所の報告などを見ると、あまり高速な放出現象ではなく、 目立った変化を起こさない可能性もあるとの事です。 いずれにせよ、明日いっぱい注意をすれば十分でしょう。 速度が遅い場合でも、太陽風磁場が大きく南を向く事で、 磁気嵐が発達するなどの可能性はあります。 2004/ 7/22 21:41 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります 22日19時半(世界時22日10時半)頃に太陽風の衝撃波が地球に来ました。 太陽風の速度が、350km/秒から450km/秒、更に500km/秒へ上昇しています。 プラズマの密度も10個/cc程度に増加、磁場強度も10nT前後へ増加しています。 このため、沖縄の磁場データでは10nT強の急激な磁場の増加が観測されています。 太陽風磁場の南北成分は激しく南北に変化しています。 一定した南向き成分を持っていないため、現時点では磁気圏が大きく乱れる可能性は低そうですが、 引き続き南向き成分の変化に注意が必要です。 この衝撃波は、今日のニュースでお知らせしていた衝撃波とは異なるものと思われます。 それは、到達時間がやや早すぎるという事と、 到達時間が早くなった割には速度の上昇が小幅であるためです。 今後、改めて別の衝撃波が到来する可能性が高いと思います。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 2004/ 7/22 21:41 追加 ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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