宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 7/21 12:57 更新 M8.6の中規模フレアによるCMEが観測されています。明日の深夜から明後日にかけて衝撃波が来ると思われます。 担当 篠原 20日21時半(世界時20日12時半)にM8.6の中規模フレア(太陽爆発)が、 太陽の中央東寄り(左寄り)の652黒点群で発生しました。 GOES衛星のX線画像の動画を掲載しています。 このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)が観測されました。 SOHO衛星のLASCO C3カメラによる動画を掲載していますが、 発生箇所が太陽の中心に近いため、太陽の全体に放射物質が広がって見える、 full halo CMEと呼ばれる状態になっています。 この放射ガスは高速流として地球に向かっており、 明日の深夜から明後日にかけて高速の太陽風衝撃波として地球に到達すると予想されます。 磁気嵐が発達したり、オーロラ活動が活発になるなどの影響が予想されます。 擾乱の規模は、衝撃波が到達した後の太陽風磁場の変化に大きく依存します。 太陽風磁場が大きく南を向いた場合は、擾乱が大規模になりやすいので、注意して下さい。 652黒点群は現在も大きな規模を保っています。黒点数はやや減りましたが、面積は増えている様です。 引き続き大規模フレアに注意が必要です。 昨日、急に速度を増した太陽風は、その後も550km/秒の速度をほぼ保っています。 同時に太陽風磁場の方向の切り替わり(セクター境界)も起こっていました。 27日周期の図を見ると、この変化は前周期より3日早まっています。 太陽風速度の上昇も前周期には観測されておらず、活発な太陽活動によって、 太陽表面の様子もずいぶん変化している様です。 現在の磁気圏は穏やかです。 AE指数にも目立った変化は観測されていません。 23日以降の変動に注意して下さい。 GOES衛星のX線カメラが捉えたM8.6の大規模太陽フレア。20日21時半(世界時20日12時半) (c) NOAA/SEC SOHO LASCO C3カメラによるfull halo CME (c) ESA & NASA GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
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