宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
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短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 6/ 4 10:40 太陽風の速度は緩やかに低下を続けています。一時的にオーロラの活動が高まっています。
2004/ 6/ 5 10:08 太陽風速度は低下を続け、磁気圏は穏やかです。放射線帯電子の増加も止まりました。
2004/ 6/ 6 06:38 太陽風は速度450km/秒で安定しています。磁気圏は静かです。
2004/ 6/ 7 11:49 太陽風速度は静穏レベルです。磁気圏も静穏です。
2004/ 6/ 8 09:36 今日、金星の日面通過が見られます。太陽風磁場の変動に注意が必要です。
最新のニュース

2004/ 6/ 9 12:21 更新
今夜、小規模な衝撃波の到来があるかもしれません。現在は、太陽風、磁気圏ともに穏やかです。

担当 篠原

(金星日面通過の記事は最後です)
GOES衛星X線データで、6月7日9時(世界時7日0時)頃に
C2クラスの長時間のフレア(太陽爆発)が観測されていました。
これによるCME(太陽ガスの放出現象)がSOHO衛星LASCO C3カメラで捉えられています。
3枚の連続写真を掲載していますが、太陽から右側を中心に、薄く光るガスが放出されている様子が見えています。
この高速ガスが地球へ到来する可能性が指摘されています。
衝撃波は今夜遅くから明日にかけて地球に届き、速度は550km/秒程度と見積もられています。
小規模の擾乱に留まると思われますが、オーロラが急に活発になったり、小規模の磁気嵐が発生する可能性があります。

現在の太陽風は静穏レベルを保っています。
昨日、400km/秒近くまで下がり、再び450km/秒へとやや上がっています。
SOHO EIT284の太陽画像にはコロナホールは見られず、上記の衝撃波が届かなければ、
このまま低速状態が1週間は続きそうです。
一方、太陽風の磁場強度は5nTを越えてやや強い状況です。
北寄りが主ですので、磁気圏は比較的穏やかですが、
AE指数のグラフを見ると、時折短期的にオーロラ活動が活発化している様です。

太陽面は黒点群は増えていますがみな小規模で、目立ったフレア活動は見られていません。

昨日の金星日面通過ですが、残念ながら全国的に天気が悪く、一部の地域で雲の間から見られた程度だった様です。
私は他の用件で千葉県の犬吠埼にいましたが、低く雲が垂れ込め、薄日が差す事すらありませんでした。
初めにお詫びです。
日面通過の宇宙からの観測として、SOHO衛星のデータを紹介していましたが、
残念ながらSOHO衛星では完全な日面通過にはならず、横をかすめるだけでした。
誤まった情報を与えてしまい申し訳ありませんでした。

宇宙観測機器による金星の日面通過の観測が行われています。以下にその写真とページを紹介します。
・下の写真の1枚目は、GOES衛星X線観測装置による日面通過の最初の瞬間です。
8日の動画もあります。こちらでは、太陽面の下側を通過して行く様子がよく分かります。
・2枚目は日本の野辺山太陽電波望遠鏡による画像です。
こちらのページで動画を見る事もできます。太陽高度が低下したため観測が途中で終わっているそうです。
・3枚目はTRACEという太陽観測衛星による画像です。かなりクローズアップして撮影されています。
こちらの動画も大迫力です。
特集ページも作られています。様々な写真や動画を見る事ができます。
・SOHO衛星でも特集ページが組まれています。
この中の写真をクリックすると、動画を見る事ができます。
太陽の南の外側を通過している様子が見えます。金星はかなりかすかで、動画の中頃から見え始めます。
・4枚目にその後の金星をお見せします。
SOHO衛星LASCO C2カメラで、太陽の前を通り抜けた金星が撮影されています。



GOES衛星の太陽X線画像による金星の日面通過。8日14:30(世界時8日05:30)。
(c) NOAA/SEC


野辺山電波へリオグラフ(太陽観測専用の電波望遠鏡)による金星の日面通過。
(c) 国立天文台野辺山太陽電波観測所


TRACE衛星による金星の日面通過。
(c) TRACE


SOHO衛星LASCO C3カメラが捉えた、日面通過後の金星。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

6/ 7 01:42 UT

6/ 7 03:42 UT

6/ 7 05:42 UT


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。