宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 3/ 8 10:44 更新 太陽風・磁気圏は静穏です。今日の後半から明日以降太陽風の擾乱が予想されます。 担当 篠原 GOES衛星の観測によると、静止軌道の高エネルギー電子の密度は次第に減少し、 警戒値と言われる10の4乗の線からようやく下がりました(1枚目の図参照)。 太陽風は速度400km/秒以下が続いています。 磁気圏もたいへん穏やかで、オーロラ活動を示すAE指数には全く変化が見られませんでした。 太陽のフレア(太陽爆発)活動は低下していますが、 黒点の570群が発達しており、中規模のフレアを起こす可能性があります。 これから、太陽風の磁場構造の境界であるセクターの切り替わりがやってきます。 具体的には、太陽風の磁場の方向が「太陽から地球向き」から「地球から太陽向き」に切り替わります。 今日の2枚目の図をご覧下さい。 太陽(赤丸)の周りに広がる、色分けされた磁場構造は反時計回りに27日周期で回転しています。 地球(青丸)の位置を見ると、もうすぐ桃色から黄色に変わりそうです。 この現象そのものに磁気圏を乱す要素はほとんど無いのですが、 この切り替わりに伴って、太陽風に乱れが現れることがあります。 特に、今回の切り替わりでは、その直後にコロナホールによる高速太陽風がやってきます。 太陽の同じ位置が地球を向いていた27日前のデータを見ると、 両者に挟まれる様に、太陽風の磁場が急速に強まる現象も観測されています。 (ニュース左の「27日周期」の図をご覧下さい。 図の2/10以降の変化が、27日前の太陽風と磁気圏の様子を示しています) 今後の予想ですが、 今日の後半から明日以降、太陽風磁場が急に強まり、磁気圏が大きく乱れる可能性があります。 そして、明後日頃から太陽風の速度が非常に速くなります。 磁気嵐やオーロラ活動が激しくなるなど、乱れた状態が5日程度続く可能性があります。 SOHO EIT284カメラの太陽画像で、今日と27日前のコロナホールを比較してみます。 コロナホールの位置はほぼ同じですので、高速風の開始時期はほぼ予想できるでしょう。 しかし、コロナホールそのものを比べると、前回よりもより濃く、はっきりと見えています(特に左半分)。 あるいは、前回以上に激しい高速風が地球にやってくるかもしれません。 GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC 磁場のセクター構造。桃色は太陽から地球向き、黄色は地球から太陽向き。 (c) CRL SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, CRL | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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