宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 2/19 11:46 更新 太陽風、磁気圏は概ね静穏です。静止軌道の高エネルギー電子の密度は高い状態です。 担当 篠原 一旦下がった太陽風の速度(ACEデータの黄色線)ですが、 19日1時(世界時18日16時)頃から450〜500km/秒とやや上がった状態で推移しています。 それと共に、磁場の南向き成分(赤線のマイナス成分)が-5nT弱の強度で頻繁に現れる様になり、 オーロラ活動がやや活発になっています。 AE指数では、500nT程度の変化が連続して現れています。 活動としては大きなものではなく、全体的には静穏な状態が続いていると言えます。 太陽は27日の周期で同じ面を地球に向けます。 このため、宇宙天気の変化には27日の周期性が見られます。 その様子を見るために、27日幅のデータプロットのページを作りました(27日周期)。 左のリンク集に加えています。どうぞご覧下さい。 コロナホールやセクター構造にまつわる太陽風の速度・磁場の変化には周期性がありますので、 前の27日間、その前の27日間のグラフと見比べる事でこれからの変化が予想できます。 27日周期のページの図から、今後の展開を検討してみます。 2番目のグラフの、今から約27日前の1月22日に見られる太陽風・磁場の急増は衝撃波によるものです (この変化には周期性はありません)。 それを除いて考えると、これから数日は静かな日が続きそうです。 23日に太陽風磁場セクターの切り替わりが起こりそうです。 これに関係する様に、太陽風磁場が南北に大きく振れる傾向が前周期、前々周期に見られています。 続いて、26日(早ければ24日)にコロナホールによる太陽風速度の上昇が起こります。 これらの要因により、1週間程度は磁気圏が活発になる可能性がありそうです。 27日周期で全てが分かる事はありませんが、現在の様にフレアなどの突発的な現象が少ない状態では、 この方法を用いた推定はかなり有効です。 太陽のフレア活動は現在もほとんど見られません。 目立った活動領域も無く、この状態はまだ続きそうです。 静止衛星軌道の高エネルギー電子の密度は現在も高いままです。 太陽風の変化や、磁気圏の擾乱に関連して減少の兆しが見えていますが、まだ注視が必要です。 (図の最後の急な減少は日変化を含んでいますので、半日後に再び上昇を示すと思われます) GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, CRL GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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