宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 1/23 10:16 太陽風磁場が大きく南を向いたため、磁気擾乱が急激に発達し、磁気嵐となっています。
2004/ 1/24 10:57 磁気嵐は弱まっています。太陽風は500km/秒に低下し、磁場強度も5nTに下がりました。
2004/ 1/25 06:35 磁気嵐はほぼ終了しました。太陽風の速度は下がりましたが、磁場強度が強くなっています。
2004/ 1/26 11:17 太陽風の速度は静穏レベルにもどりましたが、磁場が激しく変化しておりオーロラは活発です。
2004/ 1/27 11:51 太陽表面、磁気圏ともに静かです。これから短期間の磁気擾乱が見られる可能性があります。
最新のニュース

2004/ 1/28 11:00 更新
太陽風は擾乱気味です。速度が500km/秒にやや上がっています。

担当 篠原

太陽風が擾乱気味になっています。
27日16時(世界時27日7時)頃から、速度(ACEデータの黄色線)が500km/秒へ上昇しています。
それと同時に2枠めの青線(磁場の向いている方向を示しています)が、
270度から90度へ大きく変化しており、
昨日のニュースに記した太陽風磁場セクター構造の領域を越えつつあるのだろうと思います。
太陽風磁場(白線)は強度が5〜10nTと強い状態が続いています。
南北方向成分(赤線)が大きく乱れる傾向がありますので、オーロラ活動がやや活発になることが予想されます。

擾乱要因としてもうひとつ、コロナホールの影響を考えなければなりませんが、
現在の500km/秒という太陽風がその影響なのか、これから影響が始まって更に速度が上がるのか、
判断がつきませんのでもうしばらく注意が必要です。

SOHO EIT284カメラでは、太陽面東側(左側)の大きなコロナホールが良く見える様になりました。
3〜4日後にここから吹き出している高速太陽風が地球へ影響を及ぼす様になるでしょう。
このコロナホールは大規模ですから、影響が一週間近く続く事も考えられます。

今日の図の一枚目に、IMAGE衛星が宇宙から撮影した南極のオーロラの爆発を動画でお見せします。
写真の上半分は日光が当たって光っている、地球の昼半球です。
右側が南極で、極を囲む様に、丸くオーロラの輪が光っています。
28日1時20分(世界時27日16時20分)頃にオーロラが急に光を増している様子が見られます。
AE指数の図もご覧下さい。世界時27日17時の少し手前で1000nTの急な盛り上がりを示しています。
このオーロラ爆発による変化です。
このオーロラの活動は、北極域でも見られていたはずです。

今日の太陽画像では、黒点が全く見えなくなっています。
やがて裏側から新しい黒点が姿を現しますが、寂しい太陽画像をお楽しみください。



IMAGE衛星が観測した南極のオーロラ爆発。
(c) SSL, UC Berkeley / CRL


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, CRL



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。