宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 1/16 10:39 太陽風の速度が上昇しています。オーロラ活動が強まっています。
2004/ 1/17 06:36 太陽風の速度は600km/秒まで上昇しています。オーロラ活動が活発になっています。
2004/ 1/18 06:36 太陽風は高速です(550km/秒)。M5の中規模フレアが発生しました。
2004/ 1/19 11:43 550km/秒の高速太陽風が継続しています。
2004/ 1/20 10:57 Cクラスの小規模フレアが頻発しています。太陽風は高速が続いています。
最新のニュース

2004/ 1/21 10:23 更新
太陽風速度は低下してきました。明日、衝撃波の到達が予想されます。

担当 篠原

20日10時(世界時20日1時)頃にSOHO衛星 LASCO C3カメラによって、
太陽を丸く囲む様に広がるFull Halo CME(太陽ガスの放出)が観測されています。
このCMEの発生源として、
20日5時(世界時19日20時)に発生したC8.2のフレア(太陽爆発)、
もしくは、20日7時(世界時19日22時)に発生したC5.7のフレア
(最大に達したのは20日10時(世界時20日1時)頃でした)、
が考えられます。
このCMEによる衝撃波が明日の午前頃に地球に到達すると予想されます。
衝撃波の速度、磁場の方向に依存しますが、
磁気嵐が大きく発達することも考えられますので注意してください。

太陽風の速度(ACE衛星の黄色線)は次第に低下し、500km/秒まで下がりました。
コロナホールはほぼ通過しましたので、速度は静穏レベル(400km/秒程度)へ更に低下するでしょう。
(衝撃波の影響を除外した場合の予測です)

太陽風の磁場(白線)は現在も5nTレベルを維持しています。
南向き成分(赤線の負方向)が大きくなった場合は、オーロラ活動がある程度活発になるでしょう。
例えば、20日21時-21日2時(世界時20日12-17時)にかけて、
AE指数が1000nTレベルの大きな変化を示していますが、
この時間帯に太陽風磁場が南向きを向いている事に注意してください。
(現在は速度が低下していますので、これほどの活動には発達しないと思われます)

20日17時(世界時20日8時)にもM6.1の中規模フレアが発生しています。
これも540黒点群が起こしたフレアですが、淡いもののCMEが見えている様です。
上記の衝撃波に続いて、第二波として地球へ届くかもしれません。



SOHO衛星 LASCO C3カメラによるCMEの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, CRL



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。