宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 1/15 11:10 更新 太陽風の速度は低下し、磁気圏は比較的静かになっています。次のコロナホールに注意して下さい。 担当 篠原 昨日お知らせした太陽風速度・密度の上昇現象ですが、 その後、14日11時(世界時14日2時)に密度が低下し、速度も次第に下がって現在は450km/秒になっています。 この速度・密度変化は、地球が太陽風のセクター境界を越える時に現れた変動だった様です。 図の1枚目にACE衛星による3日間の太陽風磁場の変化を示します(実質2日分しかありませんが)。 1枠めの青線は太陽方向の磁場、白線は太陽に向かって東西方向の磁場、赤線は磁場全体の強度を示しています。 横軸の数字は日を表しています(世界時です)。 13日から15日にかけて、青線は負から正へ、白線は正から負へと それぞれ極性が反転している事が読み取れます。 図の2枚目に、もうひとつのACE衛星のプロットを示します。 3枠めの橙色線が太陽風の密度、4枠めの黄色線が速度です。 上の図で見られた磁場極性の変化の前触れの様なタイミングで 世界時の13日後半から14日にかけて密度、速度の上昇が見られています。 セクター境界の切り替わりでは、今回の様に太陽風に乱れが生じている事があります。 セクター構造の切り替わりは、前周期では2003/12/20に起こっています(今回、2日程早まった様です)。 セクター構造の切り替わりについては、2003/12/5の記事をご覧ください。 太陽風の速度は低下しましたが、磁場強度は逆に強まっており、現在10nTに達しています。 北向き傾向にあるため、磁気圏は比較的静かな状態を保っていますが、 南向きに変化した場合はオーロラ活動が活発になるでしょう(速度が遅いので、激しい変動にはならないと思います)。 SOHO EIT284カメラに見えている南北に延びるコロナホールが、太陽の中央線を越えました。 明日、明後日頃からこのコロナホールに起因する高速太陽風が地球に当たり始めると予想されます。 このコロナホールによる影響ですが、前周期の最高速度は600km/秒、高速な状態は3日程続きました。 太陽では、フレア(太陽爆発)は目立ったものは起こっておらず、静かな状態が続いています。 ACE衛星による太陽風磁場のデータ (c) NOAA/SEC ACE衛星による太陽風磁場、密度、速度のデータ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, CRL GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
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