宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 1/13 10:41 更新 太陽風磁場が南向き傾向のため、オーロラ活動が活発になっています。 担当 篠原 太陽風の速度(ACE衛星の黄色線)は徐々に低下し、450km/秒まで下がっています。 このまま静穏レベル(400km/秒程度)へ落ち着くと思われます。 一方、12日22時(世界時12日13時)頃から太陽風磁場の傾向が変わり、 南向き成分を大きく(-5nT程度)持つ様になりました(ACE衛星の赤線)。 この様子は現在も続いており、赤線はマイナス方向を取りながら大きく変化しています。 このため、オーロラ活動が活発になっています。 オーロラの活動度を示すAE指数を見ると、 12日22時(世界時12日13時)以降、500nT前後の変化が続いています。 高速太陽風が一段落付きましたので、今後の展望を考えることにします。 今日の図の1枚目に、SOHO EITカメラによる最新の太陽画像を掲載します。 太陽面中心からやや東寄り(左寄り)に南北(縦方向)に延びるコロナホール(暗くなっている領域)が見えています。 太陽は自転していますので、約27日周期で同じ面を地球へ向けることになります。 その1周期前にあたる、12月17日の太陽画像を2枚目に示します。 大変似た位置に似た形のコロナホールが広がっている事が分かります。 従って、これから10日間程度の太陽風の変化は、27日前を振り返る事で予想できそうです。 3枚目に過去の太陽風の速度変化を描いた図を示しています。 赤線が、27日前の太陽風速度の変化を示しています。 横軸は1目盛り2日刻みで、左から右へ向かって変化すると考えて下さい。 これを見ると、太陽風速度は3日後に300km/秒にまで下がります。 その後コロナホールの影響領域に入り、速度が上昇。600km/秒に達します。 高速風は3日ほど続きそうです。 コロナホールの位置や広がりは変化していますので、常に27日前と同じ変化をする訳ではありません。 ですが、今回は写真に見えるコロナホールの分布が大変似ていますので、 かなり似た速度変化を示すのではないでしょうか。 2004年1月13日の太陽画像(SOHO衛星EIT284カメラ) (c) ESA & NASA 上の27日前、2003年12月17日の太陽画像(SOHO衛星EIT284カメラ) (c) ESA & NASA 太陽風速度の27日間の変化 (c) CRL ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, CRL | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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