宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2003/12/17 10:44 太陽風の速度は順調に低下しています。
2003/12/18 11:14 磁気圏は静かな状態になっています。
2003/12/19 10:41 静穏な状態が続いています(セクター構造を越えた様です)。次のコロナホールに注意してください。
2003/12/20 07:50 太陽風速度は300km/秒まで低下し、磁気圏はすっかり静かです。
2003/12/21 07:19 コロナホールの影響で、太陽風の様子が大きく変わっています。
最新のニュース

2003/12/22 10:26 更新
コロナホールのために太陽風は高速ですが、大きな擾乱には発達していません。
2003/12/22 19:39 追加  太陽風磁場が南寄りに変わりつつある様です。

担当 篠原

昨日のニュース以降も太陽風の速度(黄色線)は緩やかに上昇を続け、現在は600〜650km/秒にまで上がっています。
太陽風磁場も10nTの強さになりましたが、北向きが主でしたので(赤線)大きな磁気圏擾乱には発展していません。

SOHO EIT284の太陽画像によると、コロナホール(太陽表面の暗くなっている領域)の中心は西側(右側)へ移動しましたが、
東側へ向かって細長く延びている領域がまだ残っています。
この部分の影響でもう数日太陽風の速度が高い状態が続くと思われます。

オーロラ活動を示すAE指数によると、500nT程度の変化が継続して見られており、オーロラが活発だった様です。
通信総合研究所がアラスカに設置している全天カメラによって、昨夜のオーロラが撮影されていましたので紹介します。
日本時間で22日2時(世界時21日17時)の撮影です。

太陽風の速度が高速で続いている期間は、擾乱の発達に注意が必要です。
太陽風の状況が変わって、ACE衛星の太陽風磁場の南向き成分(赤線が下へ下がる)が大きくなった場合には、
磁気圏内は激しく乱れ始めます。

2003/12/22 19:39 追加 (篠原)
このページの一番下に示しているACE衛星最新のデータによると、
太陽風の磁場が南寄りの傾向をとりつつあります(赤線)。
太陽風の速度は依然600km/秒以上と大変高速であるため、
磁場のこの変化によってオーロラ活動が更に活発化する可能性があります。

太陽風磁場の予測はとても困難ですので、実際の変化については最新データを確認してください。



大気光イメージャ:オーロラ全天画像
(c) CRL/SALMON


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, CRL




2003/12/22 19:39 追加

ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。