宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (12:16)
今日、C4.5の小規模フレアが発生しました。
また、X5.1の大規模フレアが一昨日発生しています。
太陽風が非常に高速です。
磁気嵐が非常に発達しています。
太陽放射線が非常に強くなっています。放射線帯電子は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
11/13 11:37 C4.4
09:50 C4.0
09:05 C4.3
01:14 C4.5
11/12 17:41 C3.1
11:50 C2.4
07:16 C2.9
01:52 C4.2
00:24 C2.7
11/11 18:52 X5.1
17:33 C6.8
17:03 M1.4
16:32 C4.8
15:22 C4.6
13:22 C3.5
12:18 C3.8
11:50 C2.9
11:18 C4.3
07:17 C5.8
04:46 M1.5
04:02 C4.5
02:53 C5.3
00:13 C7.8

黒点 11/13 (NOAA)
磁場 フレア
4272 1 α ---
4274 35 βγδ X5
4275 1 α ---
4276 15 βγ C2
4277 8 β C3
4279 1 α C3
4280 5 β ---
4281 4 β ---

太陽風 (DSCOVR)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
12:06 922 +1.2
-2 h 952 -12.2
-4 h 875 +7.4
-6 h 749 +16.4
-8 h 458 +9.3
-10 h 564 +7.0
-12 h 687 +5.2

磁気圏 (京大)
時刻
JST
Dst
nT
 
nT
11:30 -191 -/ -
-2 h -91 -/ -
-4 h -86 -/ -
-6 h -84 -/ -
-8 h -140 -/ -
-10 h -160 -/ -
-12 h -188 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 90 1x10^2
11/13 819 5x10^2
11/12 1460 5x10^3
11/11 156 1x10^4
11/10 29 2x10^3
11/ 9 0 2x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期
太陽写真 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線3日1日 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
Latest Events (SolarSoft)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
AIA131動画 (SDO)
GOES SUVI (NOAA)
LASCO (SOHO)
CCOR-1 (GOES)
STEREO (STEREO)
太陽風 1日 (DSCOVR)
太陽風 7日 (DSCOVR)
ACE1日7日 (ACE)
太陽風予報 (NOAA)
衛星電子 (GOES)
衛星陽子 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
K指数 (NOAA)
Canada (AuroraMAX)
昭和基地カメラ (NIPR)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2025/11/ 8 13:13 太陽風の速度は850km/秒に高まり、現在は620km/秒と高速の状態が続いています。
2025/11/ 9 12:17 高層の太陽風は続いていますが、速度は580km/秒と下がり始めています。
2025/11/10 07:48 X1.7の大規模フレアが発生しました。CMEによる太陽風の乱れが地球に向かっています。
2025/11/11 11:40 X1.2の大規模フレアが発生しました。ハロー型のCMEが発生しています。
2025/11/12 14:30 CMEによる太陽風の乱れが到来し、激しい磁気圏活動が発生しています。X5.1の大規模フレアが発生しました。
最新のニュース

2025/11/13 12:16 更新
太陽風の乱れにより磁気圏の活動がとても激しくなりました。ニュージーランドのオーロラをどうぞ。

担当 篠原

昨日のニュースの後も太陽風の乱れは続いています。
太陽からの高速陽子(太陽放射線)の高まりにより、
太陽風の速度は不明の時間がしばらく続きましたが、
昨夜、12日19時(世界時12日10時)頃から回復して、
700km/秒前後となっていました。

その間、磁場強度は40nTとかなり強まった状態が続き、
南北成分は -20nT程度の強い南向きが3時間ほど続くなど、
12日20時(世界時12日11時)にかけて南向きの傾向が続きました。

この時間帯にかけて磁気圏の活動は活発に続き、
AE指数は、1000〜1500nTの大きい変化が、
Dst指数は、-200nT前後の大きい変化が発生しています。


この頃にニュージーランド南島クィーンズタウンで撮影されたオーロラの写真を、
米戸 実さんよりお送りいただきました。

現地は天気が悪く、晴れ間を求めて撮影場所を移動しての撮影だったとのことです。
14mmレンズを使ったかなり広角の撮影ですが、
オーロラの光は写真全体に広がっています。
空を覆うように見える赤色のオーロラがとても印象的です。
磁気嵐が激しいときには、この様な赤い光が目立つ印象があります。

貴重な速報写真をどうもありがとうございます。


オーロラについては、日本でも北海道や本州北部などの各地で
撮影された写真がXなどに公開されています。
いつも紹介している施設の報告として、
なよろ市立天文台きたすばる
星の観察館「満天星」
のXのポストと、
陸別町銀河の森天文台
のYouTubeの中継動画を紹介します。


太陽風磁場の南北成分は、
12日20時(世界時12日11時)以降は北向きに変わり、
以降、磁気圏の活動は規模が小さくなっていきます。
AE指数は500nT以下の小規模の変化に変わり、
Dst指数は、静穏な値である0nTに向かって急に上がっています。
北海道の低緯度オーロラの見え方も、夜遅くなると弱くなっていました。

そして、今朝早く、13日4時(世界時12日19時)頃に、
ACE衛星で次の太陽風の強まりが観測されました。
速度は、その時の変化は分かりませんが、
しばらく経って、750km/秒、そして、その後950km/秒まで高まっています。
磁場強度は、短い時間ですが40nTまで強まり、
以降、20nT付近で推移しています。

11日に発生したX5.1大規模フレアの時に発生した
CME(コロナ質量放出)による太陽風の乱れが到来した様です。
昨日紹介したNOAASWPCの太陽風予報と比べると5時間程遅く、
フレアの発生からおよそ1日半での到来となりました。

速度が大きく高まったのですが、
磁場の南北成分は、初めは北向きに強まったので
磁気圏への影響は限定的でした。
その後、13日9時(世界時13日0時)頃から南向きに切り替わり、
AE指数は、1000〜1500nTの大きい変化が発生し、
Dst指数も再び-200nTに近付く変化が発生しています。

現在も太陽風は950km/秒と非常に高速です。
磁場が南向きに強まると磁気圏の活動は激しくなります。
引き続き注目してください。


昨日のニュースで、SOHO衛星LASCO C3の画像に、
高速の陽子(太陽放射線)による白いノイズが増えていると紹介しました。
その後の画像を含めた動画を掲載します。
動画の途中でノイズの量が増え、ゆっくりと減っていく様子が分かります。
最後に掲載している高エネルギー陽子のグラフの変化と比較して下さい。



ニュージーランド南島クィーンズタウンで、現地12日22時46分(世界時12日9時46分)に撮影されたオーロラ。
(c) 米戸 実氏


ニュージーランド南島クィーンズタウンで、現地13日1時30分(世界時12日12時30分)に撮影されたオーロラ。
(c) 米戸 実氏


Dst指数は、-200nT程度の大きい変化が9時間程発生しました。
(c) 京都大学WDC


11日のX5.1大規模フレア以降のLASCO C3の画像。白いノイズが増え、やがて減っていく様子が見えています。
(c) SOHO衛星LASCO C3 (ESA & NASA)、(動画加工 : 宇宙天気ニュース)


GOES衛星のSUVI 195カメラによる太陽コロナの様子
(c) NOAA/SWPC



SDO衛星による太陽の可視光写真(SOHO衛星の画像ページより取得)。
マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分)
磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース



AE指数(速報値)
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学WDC




27日の太陽周期に合わせた図
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
コロナ
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
磁場 Bz,Bt
nT
Dst
nT
磁場短期変動
nT
イプシロン
MW
GOES 電子
/cm^2 s sr
GOES 陽子
/cm^2 s sr

コロナ
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
磁場 Bz,Bt
nT
Dst
nT
磁場短期変動
nT
イプシロン
MW
GOES 電子
/cm^2 s sr
GOES 陽子
/cm^2 s sr



GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー陽子の変化
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。