宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:37)
昨日、M6.7の中規模フレアが、一昨日もX1.8の大規模フレアが発生しています。
太陽風南向き磁場が大きくなっています。
磁気圏内が非常に荒れています。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
9/10 --- ---
9/ 9 23:41 C3.3
21:26 M1.3
08:33 C2.9
03:30 C2.5
00:31 M6.7
9/ 8 19:40 C1.8
07:31 X1.8
07:13 C1.7
04:48 C3.1

黒点  9/10 (NOAA)
磁場 フレア
1283 12 βγ X2
1287 2 α ---
1289 6 β C3
1290 5 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:26 507 -6.4
-2 h 512 -9.9
-4 h 500 -4.5
-6 h 519 -3.9
-8 h 554 -3.0
-10 h 513 -12.7
-12 h 448 -0.7

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:59 -69 -71/ 38
-2 h -49 -27/ 37
-4 h -58 -8/ 9
-6 h -55 14/ 49
-8 h -65 -4/ 39
-10 h -31 0/ 32
-12 h -8 40/ 51

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^1
9/10 0.7 1x10^3
9/ 9 1.4 2x10^3
9/ 8 4.8 2x10^3
9/ 7 8.8 1x10^3
9/ 6 2.4 5x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線5分1分 (GOES)
X線写真動画 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
EIT195 (SOHO)
EIT284 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地磁場 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
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情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2011/ 9/ 5 07:52 昨夜M3.2の中規模フレアが発生しました。磁気圏でオーロラがやや活発でした。
2011/ 9/ 6 07:05 M1の中規模フレアが2回発生しました。太陽風はやや高速になっています。
2011/ 9/ 7 16:00 今朝、X2.1の大規模フレアが発生しました。昨日もM5.3の中規模フレアが発生しています。
2011/ 9/ 8 16:31 昨日に続いてXクラスのフレア(X1.8)が発生しました。明日には太陽風の擾乱が到来しそうです。
2011/ 9/ 9 15:11 M6.7の中規模フレアが発生しました。CMEによる太陽風乱れが近付いています。
最新のニュース

2011/ 9/10 11:37 更新
太陽風の乱れが到来しました(速度600km/秒)。磁気圏活動が活発になっています。

担当 篠原

昨夜、9日21時(世界時9日12時)頃に、太陽風の乱れがやって来ました。
ACE衛星の観測によると、磁場強度は25nTと大きく強まり、
プラズマの密度も30個/cm^3へ増加しています。

しかし、速度の変化はゆるやかで、
それまで300km/秒近くとかなり遅かった状態から、
400km/秒、500km/秒と数時間かけて上がっています。
ここまでの最高速度は600km/秒で、到達したのは6時間後のことでした。

結果的に、速度の上昇は500km/秒台と、
普通のコロナホールでも見られる程度の高まりでした。

一方、磁場の南北成分は大きく南向きに変化しています。
擾乱の最初の頃に-10〜-20nTに及ぶ強い南向きが3時間半にわたって続き、
その後も、-5〜-10nT程度の南寄りの傾向が続いています。

このため、オーロラが活発に活動しています。
AE指数では、1000nTを超える大規模な変動が、
太陽風の乱れの後、連続的に発生しています。

そのオーロラの様子を南極・昭和基地の全天カメラで紹介します。
世界時9日22時頃の撮影なので、AE指数の2つめの大きな山の頃です。
満月前の明るい月と重なってしまったのが残念です。

また、磁気嵐も発生していて、
京都大学WDCによるDst指数は、
現時点で-101nTへ下がり(下がるほど、変動は激しい)、
中規模の磁気嵐になっています。
このグラフは、更に低下する可能性があります。


太陽風の乱れは、これから明日にかけて続きそうです。
すると、続いてコロナホールによる高速風がやって来て、
太陽風はしばらく速度が高まった状態が続く可能性があります。
SDO AIA193の太陽コロナ写真では、「>」の形をしたコロナホールが、
次第に西へ進んでいます。
ここから噴き出した速度の高い太陽風は、既に地球に向かって進んでいます。


放射線帯の高エネルギー電子は、
現在は太陽風の乱れを受けて、大きく下がっています。
これから大きく増加する可能性があるので、変化に注意してください。


太陽のフレア活動は、
X線のグラフでは線が切れていますが、9日15時(世界時9日6時)にM2.7、
その後、9日21時半(世界時9日12時半)にM1.2のふたつの中規模フレアが
1283黒点群で発生しています。
フレアの規模は次第に小さくなっていて、
1283黒点群の活動度は下がっている様です。

一方、太陽の南東(左下)に1290黒点群が現われています。


昨日のニュースでは、
Xクラスのフレアや、それによるCMEの動画を掲載しています。
こちらもどうぞご覧ください。


今日のカムチャッカは、一段と冷たい雨が降っています。
部屋もだいぶ冷えていて、寒さを感じます。
観測に関する作業は全て終わり、
あと4時間ほどでカムチャッカを発ち、ウラジオストックに向かいます。



南極の昭和基地で、全天カメラにより撮影されたオーロラ。
(c) 国立極地研究所


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SWPC




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。