宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:06)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
8/ 4 --- ---
8/ 3 --- ---
8/ 2 --- ---

黒点  8/ 3 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:06 381 +0.1
-2 h 372 +0.4
-4 h 377 +1.3
-6 h 372 -1.6
-8 h 382 -0.8
-10 h 365 +0.4
-12 h 395 -0.1

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:30 -5 -/ -
-2 h -7 -/ -
-4 h -9 -/ -
-6 h -8 -/ -
-8 h -8 -/ -
-10 h -11 -/ -
-12 h -11 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 3x10^1
8/ 4 0.5 4x10^1
8/ 3 0.5 1x10^2
8/ 2 0.6 7x10^1
8/ 1 0.6 6x10^1
7/31 0.5 9x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/ 7/30 13:57 太陽風の速度は350km/秒に下がり、低速風になりました。明日、速度の上昇が起きるかもしれません。
2009/ 7/31 11:05 300km/秒台中盤の低速太陽風が続いています。磁気圏も静かです。これから変化がやって来るでしょうか。
2009/ 8/ 1 11:36 太陽風の速度は400km/秒に上がりました。コロナホール影響がやって来た様です。
2009/ 8/ 2 14:25 穏やかな太陽風が続いています(速度380km/秒)。磁気圏も静穏です。
2009/ 8/ 3 12:57 7月の黒点数データを含めて、無黒点日の推移をまとめました。太陽風は低速で、静穏です。
最新のニュース

2009/ 8/ 4 09:06 更新
穏やかな太陽風が続いています。太陽も無黒点が続いています。

担当 篠原

太陽風は、速度380km/秒と、平均的な速度で安定しています。
やや高まっていた磁場強度も、次第に弱まり、現在は2nT近くに下がっています。

27日周期の図を見ると、昨日の磁場の強まりは、
太陽風磁場のセクター境界にともなう変化だった様です。

太陽風には、太陽から流れて来る磁場の方向が「太陽から地球に向かう(A)」領域と、
「地球から太陽に向かう(T)」領域とがあります。
セクター境界とは、この2つの領域の境目のことです。
磁場の方向が切り替わることそのものに特別の意味はありませんが、
セクター境界とともに高速風がやって来たり、今回の様に様子が少し変化したりということが見られます。
また、地球の磁場の向きとの関係で、オーロラ活動への影響も強まったり弱まったりします。
27日周期の図で他のデータと比べていると、なかなか面白いデータです。


磁場が強まっていた間、南北成分が-3nTほどですが南側に偏っていました。
この影響で、磁気圏では小規模のオーロラ活動が発生しています。
AE指数のグラフを見ると、前半に400nTほどの変化が記録されています。

後半は静かになっていますが、
これは、太陽風の磁場強度が弱まるとともに、南北成分も0nT付近に下がってしまったためです。


太陽風は、明日までは穏やかに過ぎて行くでしょう。
そして、6日頃から高速風がやって来る可能性があります。
発生源のコロナホールが、SOHO EIT195の太陽の中央線に見えています。
今頃、地球に向かって速度の高い風が吹き出しているのでしょう。


太陽は無黒点の状態が続いている様です。
EIT195でも、明るく光る場所は見られません。

STEREO衛星で太陽の左右を見渡しても、活動的な領域は見られません。
静かな太陽が続いています。



SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。8月4日9時(世界時4日0時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。