宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (22:53)
太陽フレアは静かです。
太陽風南向き磁場がやや強くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
12/17 --- ---
12/16 --- ---
12/15 --- ---

黒点 12/17 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
22:45 338 -3.7
-2 h 336 -1.1
-4 h 346 +1.4
-6 h 426 +1.6
-8 h 350 +2.8
-10 h 367 +5.6
-12 h 370 -5.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
21:59 -16 5/ 3
-2 h -14 6/ 3
-4 h -14 7/ 9
-6 h -14 3/ 2
-8 h -17 15/ 27
-10 h -21 31/ 7
-12 h -14 26/ 12

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^1
12/17 0.6 4x10^2
12/16 0.7 6x10^2
12/15 0.6 5x10^2
12/14 0.5 6x10^2
12/13 0.6 9x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/12/12 09:28 C1.4の小規模フレアが発生しました。太陽風は通常の速度に上がっています。
2008/12/13 13:50 太陽風の速度は上がっています(460km/秒)。1009黒点群は西に没しました。
2008/12/14 11:29 太陽風は通常の速度に戻り、磁気圏はたいへん静穏です。
2008/12/15 12:43 太陽風の速度は340km/秒に下がり、低速風に戻っています。1週間ほど静穏かもしれません。
2008/12/16 13:05 低速の穏やかな太陽風が続いています。磁気圏もとても静かです。
最新のニュース

2008/12/17 22:53 更新
太陽風に磁場のかたまりが飛んで来ています。磁気圏活動が一時的に発生しそうです。

担当 篠原

こちら、カイロです。
大学の宿舎から更新しています。

先ずは、季節の話題から。
SOHO LASCO C3カメラに、夏の天の川が見える様になりました。
掲載の写真の左下を見てください。
ぼんやりとした光の帯が見えています。
これは、夏の夜空に輝く天の川が、冬の今、ちょうど太陽の向こう側に見えている姿です。
もう少しすると、いて座の南斗六星も見えて来ます。
また、太陽の右側にやや明るく見えている星は、火星です。
こちらはずいぶん長く、カメラの中に見えています。


さて、太陽風に面白い変化が見えています。
磁場に注目してください。
17日13時(世界時17日4時)から、磁場強度が急に10nTに強まり、
その後、ほとんど乱れがなくなり、徐々に強度が下がっています。
一方、南北成分は、5nTの北向きになって、以降ゆっくりと下がり、
0nTを通過して、更に-5nTヘと下がっています。

これは、太陽から磁場のかたまりが飛んで来た変化を見ているのではないかと思われます。
12日に、太陽の中心北寄りでフィラメントの噴出現象が起きていました。
緯度が高めだったことと、
LASCO C3でCME(太陽ガスの放出現象)がほとんど見えなかったため、
特に報告はしなかったのですが、注目していたのです。
太陽風の速度は350km/秒と低速のため、5日ほどかけて地球までやって来たようです。

太陽風磁場の南北成分が南にだいぶ下がったので、
変化としては終わりに近づいているでしょう。
一時的にオーロラ活動に影響を及ぼしそうです。


ここまでの磁気圏活動は、概ね静穏です。
これから、太陽風の乱れに伴って中小規模の変動が起きるかもしれませんが、
一時的なもので、すぐに落ち着くでしょう。

その後、太陽風は再び静穏になり、21日頃までは穏やかな状態が続くでしょう。

SOHO EIT195では、コロナホールが太陽の中心に次第に近づいています。


太陽は無黒点で、静穏です。



SOHO LASCO C3カメラの左下に、夏の天の川が見えています。太陽の右側には、火星も見えています。17日18時半(世界時17日9時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。17日18時半(世界時17日9時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。