宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2008/ 5/ 8 10:39 更新 500km/秒前後の高速太陽風が続いています。磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 太陽風の速度は、500km/秒で安定しています。 高速状態は続いていますが、それほど高い速度ではありません。 この1週間の太陽風速度の変化を見てみましょう。 今日の1枚めの図の黄色線を見て下さい。 太陽風の速度は、この図の1日前くらいから上がり始め、 この図の開始時点で既に450km/秒を超えています。 普段の高速風だと、最初に一気に速度が上がり、 その後、安定した状態がしばらく続くのですが、 今回は、1日ごとに不規則に上昇していて、ずいぶん様子が違います。 このため、いつもと違って、この後の展開が読みにくくなっています。 現在の磁気圏活動は、とても静かです。 AE指数に目立った変化はなく、シベリア磁場データも穏やかです。 太陽風磁場の南北成分が、北寄りに推移していることが影響しているのだと思います。 速度はそこそこあるので、磁場が南を向けば、小規模のオーロラ活動は起きるはずです。 太陽風は、もうしばらく高速状態が続きそうです。 前周期の変化を見ると、もう3日ほど高めの速度が続きそうです。 その後、一旦速度が下がりますが、2日ほどですぐに上がりそうです。 記事の最初に、この後の展開が読みにくいと書きましたが、 前々周期あたりから、太陽風の速度分布が大きく動いている印象があります。 500km/秒台の高速風の期間が長くなり、低速風の期間がどんどん減っています。 その一方、高速風の山は低くなって、全体的に変化のめりはりがなくなっているのです。 例えば、昨日までの27日間を振り返ると、 およそ22日間が、高速風(450-500km/秒を超える速度)になっていて、 400km/秒付近の穏やかな期間は、たった5日間に減っています。 ずっと高速風が吹いているという印象です。 太陽風がこの後どのように動いて行くのか、今月、来月と注目してみてください。 放射線帯の高エネルギー電子は、少し上昇しています。 10,000には達していませんが、かなり高まっていますので、 衛星の運用ではしばらく注意が必要でしょう。 今日以降も、もう少し上昇するかもしれません。 太陽は無黒点で、とても穏やかです。 ACE衛星による7日間の太陽風。速度は黄色。 (c) NOAA/SWPC SOHO衛星のEIT195カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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