宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2008/ 3/29 13:57 更新 高速太陽風は後半を迎えています。放射線帯が100,000に達しています。かなり強まっており、注意が必要です。 担当 篠原 高速の太陽風領域は、ピークを迎えた様です。 昨日は、600km/秒と700km/秒の間を細かく変化していましたが、 やがて600km/秒に下がっています。 太陽風磁場の強度も、ゆっくりと弱まって、3nTに近づいています。 このことからも、高速風は後半に入ったと考えられます。 27日周期の図で、前周期の変化と比較してください。 高速風が最高速に達したタイミングはほぼ同じでした。 しかし、速度としては、前回は800km/秒まで上がったのですが、 今回は700km/秒止まりでした。 コロナホールとしては、少し広がったようにも見えていたのですが、 黒点群が発達したことが、高速風の噴き出しに影響したのでしょうか。 太陽風は引き続きゆっくりと速度を下げて行くでしょう。 明後日くらいには、普通の風に戻ると予想されます。 磁気圏のオーロラ活動は、活発に続いていました。 これは、太陽風磁場の南北成分が、南向きで推移していることが大きく関係しています。 AE指数では、1000nTに達する活発な変化が、頻繁に見られています。 シベリア磁場データを見ると、毎日、磁気圏が活発に活動を続けていたことがよく分かります。 しかし、このにぎやかさもそろそろ終わりを迎えそうです。 太陽風のデータに戻ると、速度はまだ600km/秒とかなり高速なのですが、 磁場強度がだいぶ弱まっています。 こうなると、南を向いても、変化の幅は小さくなってしまいます。 オーロラの強さは、太陽風の速度と南向き磁場の大きさに関係しています。 高速風は後半に入ったと書きましたが、 オーロラ活動も同様に、今日以降はすっかり弱まってしまいそうです。 高速太陽風の影響が、もうひとつ磁気圏で起こっています。 放射線帯の高エネルギー電子の急増です。 昨日警戒レベルに達したと書きましたが、その後も大きく増加が続き、 GOES 11(青線)が、100,000に達しています。 ここまでの上昇は、そう簡単には起こりません。 100,000を超えるのは、2005年9月以来です。 放射線帯がかなり強まっていますので、衛星の運用では注意が必要です。 太陽は、黒点群は3つ見えていますが、活動度は低く、 静穏な状態が続いています。 このまま静かに過ぎて行きそうです。 SOHO衛星のEIT195カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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