宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:15)
一昨日、M1.7の中規模フレアが発生しています。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏内がやや活動的になっています。
放射線帯電子が強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/28 --- ---
3/27 --- ---
3/26 03:23 M1.7

黒点  3/27 (NOAA)
磁場 フレア
0987 15 β ---
0988 15 β ---
0989 3 β M2

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:08 622 -2.1
-2 h 655 -3.1
-4 h 647 -4.8
-6 h 633 -4.7
-8 h 641 -1.5
-10 h 583 -4.0
-12 h 619 -0.3

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -41 -17/ 20
-2 h -42 -5/ 36
-4 h -38 -2/ 17
-6 h -35 -7/ 10
-8 h -32 -15/ 14
-10 h -28 -5/ 24
-12 h -28 -35/ 23

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 9x10^3
3/28 0.4 1x10^4
3/27 0.5 1x10^3
3/26 0.6 1x10^3
3/25 0.6 4x10^3
3/24 0.6 1x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 3/23 11:18 速度440km/秒の太陽風で、宇宙天気は穏やかです。
2008/ 3/24 10:13 太陽風の速度が高まり、500km/秒に上がりました。黒点群が出現しています。
2008/ 3/25 10:20 黒点群が2つに増えています。太陽風は穏やかで、磁気圏も静穏です。
2008/ 3/26 10:43 M1.7の中規模フレアが発生しました。CMEも見られています。太陽風は穏やかです。
2008/ 3/27 10:36 高速の太陽風がやって来ました。磁場変動の影響で、オーロラ活動がとても活発になりました。
最新のニュース

2008/ 3/28 09:15 更新
太陽風は600km/秒を超えました。活発なオーロラ活動も続いています。放射線帯の増加が始まっています。

担当 篠原

高速の太陽風が続いています。
速度はいくらか上昇して、600〜650km/秒で推移しています。
磁場強度も5nTをやや超えるくらいを保っています。
この様子から、高速風はまだ前半部にあると思われます。

太陽風磁場の南北成分(赤線)は、
ほとんどの時間で南側に向き、0〜-5nTの幅で変化しています。
速度が高いことと重なって、磁気圏にエネルギーが供給され続け、
活発なオーロラ活動を作っています。
AE指数は、昨日も500〜1200nTの中規模活動がほぼ一日中発生しました。
アラスカのライブカメラでも、きれいなオーロラをずっと見ることができました。

沖縄の磁場データを見て下さい。
静穏レベルの青線から-50nTほど下がっています。
これは、地球の赤道に沿って、宇宙空間に環状の電流が発達したことによるものです。
規模は小さいですが、磁気嵐になっています。
このグラフは、線が下がるほど強い変化です。


高速太陽風は、まだ勢いを強める可能性があります。
27日周期で見ると、前周期は今日くらいまで速度が上がり続けました。
コロナホールも、今日明日くらいに最も影響を及ぼしそうな場所にあります。
引き続き、強い太陽風と活発な磁気圏活動が見られそうです。


高速風がやって来て、放射線帯高エネルギー電子が増加を始めています。
青線のGOES 11は、警戒レベルの10,000に達しました。
赤線のGOES 12はまだですが、今後、10,000へと上がって行くでしょう。
高速風が続いているので、放射線はもう一段上昇すると思われます。
衛星の運用などでは注意が必要です。

太陽では、3つの黒点群が見えていますが、フレア活動は落ち着いています。
昨日は、Bクラスの小さなフレアが一度あっただけで、その他に目立った変化は見られません。
X線の強度は次第に下がり、STEREOで動画を見てもおとなしくなった印象です。
大きな活動を起こす可能性は低くなっています。



SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

3/27 23:24 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。