宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:05)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子が非常に強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
1/ 9 --- ---
1/ 8 --- ---
1/ 7 23:19 C1.4

黒点  1/ 9 (NOAA)
磁場 フレア
0980 6 α C1

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:49 590 -1.4
-2 h 591 -1.1
-4 h 601 -1.6
-6 h 606 -2.4
-8 h 613 -2.3
-10 h 587 +1.1
-12 h 625 +2.1

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:30 -23 -/ -
-2 h -21 -/ -
-4 h -21 -/ -
-6 h -23 -/ -
-8 h -18 -/ -
-10 h -16 -/ -
-12 h -16 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^4
1/ 9 0.5 3x10^4
1/ 8 0.5 2x10^4
1/ 7 0.4 9x10^3
1/ 6 0.6 3x10^2
1/ 5 0.7 1x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 1/ 4 10:06 太陽風は一段と低速になり、磁気圏も穏やかです。コロナホールが太陽の中心に達しています。
2008/ 1/ 5 11:14 太陽に、新しい活動周期の磁場極性を持つ黒点群が出現しました。太陽風が少し乱れ始めています。
2008/ 1/ 6 11:45 コロナホールによる、高速の太陽風がやってきました(620km/秒)。オーロラも活動的です。
2008/ 1/ 7 12:55 かなり速度の高い太陽風が続いています(640km/秒)。オーロラも活動的です。
2008/ 1/ 8 10:18 600km/秒台の高速太陽風が続いています。今後は下がる傾向です。放射線帯が強まっています。
最新のニュース

2008/ 1/ 9 10:05 更新
600km/秒の高速太陽風は、依然続いています。オーロラも活動的です。

担当 篠原

高速の太陽風は、もうひとがんばりしていて、現在も600km/秒を保っています。
なかなか元気な高速風領域です。

AE指数は500-600nTくらいの中規模活動が頻繁に発生しています。
北極域ではきれいなオーロラが何度も見られたことでしょう。


今日の1枚めに、ACEの7日間の図を掲載します。
普段掲載している1日図の、7日版です。
このくらいの期間で見ると、
高速太陽風の全体像(まだ終わっていませんが)が、よく分かります。

今回の高速風の特徴は、速度が600km/秒台に上昇した後、
4日間にわたって安定して高い速度レベルを保っていたことでしょう。
磁場強度(白線)、密度(橙色線)のグラフを見ると、
速度が上昇するところで、先にこれらが強まり、
速度が上がりきると、先に下がって行くという、
コロナホール起源の高速風の典型的な変化パターンが現れています。

磁場の南北成分(赤線)は、0nTの線をはさんで、
南北(マイナスープラス)に頻繁に変動しています。
太陽風磁場が南向きによく振れていたので、
この4日間は、オーロラ活動も活発に見られていました。


シベリアの磁場データを見ると、3日間のオーロラ活動が分かります。
まん中の日の振幅が落ちていますが、全体的に活発な活動が続いていました。

まん中の日も、AE指数で見ると比較的活動的な日でした。
ただ、シベリアがオーロラ観測に適した時間帯だけ、活動度が落ちていたのです。
このように、世界的な観測網で作成するAE指数と違い、
シベリア磁場データには、地方時の依存性があるので多少注意が必要です。


4日間に渡って、600km/秒台が続いた高速風ですが、
この後は、終盤に向かって行きます。
SOHO EIT195では、コロナホールは西の端に次第に近づいています。
手前の明るい領域の影になって、見にくくなりました。
今日のうちにでも、速度は下がり始めるかもしれません。

一方、東のコロナホールは、次第に太陽の中心に近づいています。
こちらは、1月13日くらいから影響を及ぼしそうです。


放射線帯の高エネルギー電子は、10,000のレベルを保ち、警戒状態が続いています。
これは、次の高速風まで続くと思います。

太陽では、980黒点群が中心付近にあるそうなのですが、
SOHOの写真では、見つけられないようです。
太陽の活動は穏やかです。





ACE衛星による、7日間の太陽風の変化。5日より4日間にわたって600km/秒の高速太陽風が続いている。
(c) NOAA/SWPC


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。