宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 7/14 07:57 太陽風の速度は下がり、磁気圏は穏やかです。再び、太陽風の速度が上がるかもしれません。
2007/ 7/15 15:01 600km/秒の高速太陽風がやってきました。南向き磁場の影響で、活発なオーロラ活動も発生しています。
2007/ 7/16 08:46 高速風は続いていますが、速度は500km/秒に下がりました。磁気圏は穏やかです。
2007/ 7/17 07:06 太陽風の速度は下がり続けています(450km/秒)。コロナホールが太陽の中心に達しています。
2007/ 7/18 09:41 太陽風は通常の状態に戻っています(380km/秒)。これから次の高速風がやって来るでしょう。
最新のニュース

2007/ 7/19 10:05 更新
低速の太陽風のため(320km/秒)、磁気圏はとても穏やかです。コロナホールの影響が始まりそうです。

担当 篠原

太陽風の速度はどんどん下がって、320km/秒の低速風になっています。
磁場強度も3nTに弱まったままで、高速風の気配はまだ見えません。

SOHO EIT284の太陽写真を見てください。
コロナホール(太陽の中心からやや右下に見える、薄暗い領域)が西に進んで、
先端(右端)が太陽の西側半分の位置まで進んでいます。
コロナホールの影響が地球にやってくるのは、
大まかに考えて、コロナホールの先端がこの辺りまで移動した頃です。
ですので、これから、太陽風に変化が始まる可能性があります。

ただし、これはあくまでも高速風到来の目安となる、見かけ上の位置で、
地球にやってくる高速風が飛び出したのは、
コロナホールが太陽の中心、地球の正面にあった時です。

高速風の開始では、初めに太陽風の密度が高まったり、磁場強度が強まったりします。
これらの変化にも注目してください。


現在の磁気圏活動はとても静かです。
シベリアの磁場データは平坦ですし、AE指数にも変化は全く見られません。

今後、高速風が始まると、オーロラ活動が活発になる可能性があります。
磁場強度が強まって、南向きの振幅が大きくなると、特に活発になります。
これから、明日、明後日にかけて注意が必要です。


放射線帯の高エネルギー電子は、警戒レベルよりは下ですが、
やや高めの状態で落ち着いています。
次の高速風の到来までは、現状で安定しているでしょう。

太陽では、963黒点群が西に沈みつつあります。
SOHO EIT284では、太陽の東端(左端)は暗く、
新しい黒点群が上がってくることはなさそうです。
このまま、太陽は無黒点になりそうです。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。