宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 3/22 10:43 更新 太陽風はとても低速で(280km/秒)、磁気圏も穏やかです。「ひので」が皆既日食を観測したそうです。 担当 篠原 昨年打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」が、皆既日食を観測しました。 日本でも観測されたのですが、今週の月曜日、3月19日に部分日食が起こりました。 地上では、太陽の一部が欠けるだけの部分日食だったのですが、 宇宙空間にいた「ひので」では、皆既日食になっていたそうです。 その時にX線カメラで撮影された太陽の写真が公開されています。 詳細は、国立天文台の報告をご覧下さい。 皆既日食が見られる場所の狭さを考えると、 かなり珍しい観測なのではないかと思いますが、どうなのでしょうか。 宇宙天気はたいへん穏やかに推移しています。 太陽風は速度が280km/秒を切るまでに下がっています。 かなり低速の状態です。 磁場強度も2nT前後で、こちらもだいぶ弱まっています。 このため、磁気圏内部の活動もたいへん穏やかです。 オーロラの活動を示すAE指数のグラフは、ほとんど変化が見られません。 図の中央付近に、ちらちらと小さな変化が見えている程度です。 放射線帯の高エネルギー電子は、やや高めではありますが、 10000の警戒ラインよりも下の状態を保っています。 GOES衛星の太陽X線のグラフは、一番下にべったりくっついているような状態です。 現在も、太陽面は無黒点のままです。 ただ、SOHO EIT284の写真で、東端に明るい領域が見えて来ましたから、 ここに黒点が現れるかもしれません。 そのEIT284の写真ですが、太陽の中心にコロナホールが暗い姿を見せています。 太陽を斜めに横切るように、はっきりと見えています。 太陽の中心線をいくらか通過していますので、 2日後の24日くらいには、太陽風に変化が始まるのではないでしょうか。 27日周期の図の前周期2月の変化よりも、1日程度変化が早まりそうです。 週末から、オーロラ活動が再び活発化しそうです。 3月19日の日食を、太陽観測衛星「ひので」が観測しました。11:53:04(世界時2:53:04)の写真。 (c) 国立天文台 提供 この日の日食は、地上では部分日食でしたが、宇宙の「ひので」では皆既日食になりました。11:55:40(世界時2:55:40)の写真。 (c) 国立天文台 提供 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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