宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 3/14 10:02 更新 かなり高速の太陽風が続いています(650〜700km/秒)。オーロラも活発に発生しています。 担当 篠原 SOHO衛星の観測が通常の状態に戻りました。 EIT284などのおなじみの写真が、更新されています。 2枚掲載していますが、左側が、今朝撮影されたばかりの写真です。 これを見ると、昨日までのSTEREOの写真と同様に、 太陽の南西(右下)に横に長くコロナホールが広がっているのが見えます。 右側の写真は、ほぼ1周期前の2月13日の写真です。 正確には27日に1日足らず、28日前の写真ですので、 コロナホールの位置は多少ずれています。 それでも、両者を見比べると、コロナホールの分布が変化しているのが分かります。 左の写真では、東西(横)に長く見えていますが、 右の先月の写真では、どちらかというと、南北(縦)に長く見えています。 この関係で、高速風の継続期間に違いが見られるのではないかと予想しているのですが、 どうなるでしょうか。 さて、高速の太陽風が続いています。 昨日以降、650km/秒〜700km/秒の間で、太陽風の速度は推移しています。 コロナホール起源の高速風としては、かなり高速の部類でしょう。 磁場強度はやや下がって、6nTくらいになっています。 従って、高速風は中盤に入ったと考えられます。 太陽風磁場の南北成分は、プラス(北)とマイナス(南)に振動する様な変化をしています。 そのため、ある程度磁気圏にエネルギーが流れ込み、オーロラ活動を活発にしています。 AE指数では、800nTクラスを中心に活動が頻発していて、最大1000nTの変化も見られます。 ただし、磁場が大きく長時間南を向く様な変化は見られませんでしたので、 激しい磁気圏擾乱にまでは発達していません。 高速風は、更に3〜4日程度続きそうです。 速度が高い間は、活発なオーロラ活動を起こす可能性があります。 太陽風磁場の南向きの変化に注意してください。 ただし、高速風が後半を迎えるにつれ、磁場強度は弱まって行きます。 それとともに、オーロラの規模は小規模になって行きます。 放射線帯の高エネルギー電子が増加を始めています。 まだ、1000程度ですが、明日にかけて、10000の警戒レベルへと近づいて行くでしょう。 今後は、衛星の運用などで注意が必要になると思われます。 太陽は無黒点になってしまったようです。 X線のグラフも穏やかで、フレア活動は見られません。 静かに推移するでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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