宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/ 9/29 10:35 更新 太陽風の速度はかなり遅くなっています(320km/秒)。明日くらいから、高速風がやってくるでしょう。 担当 篠原 前周期の様子から、太陽風の速度は400km/秒のまま推移するのではないかと書きましたが、 あっさり予想は外れ、今朝、29日4時(世界時28日19時)頃から速度が一段下がり、 現在、320km/秒とかなり遅くなっています。 太陽(そして太陽風)はゆっくりと変化して行きますから、 27日周期の予想というのも、この程度のものです。 磁場強度は5nT前後で普通の強さです。 南北成分はやや北寄りに見えます。 南を向く時間帯もありますが振幅は小さく(-3nTくらい)、 速度も下がっているため、目立ったオーロラ活動には繋がっていません。 磁気圏も静穏な状態です。 太陽では、自転のためコロナホールが西方向に移っています。 既に、高速風到来の目安である、中心線と西の端の中間点に達しています。 しかし、このコロナホールによる高速風は、前周期もやや遅めに地球へやって来ています。 速度の変化が見られるのは、明日か明後日(9月30日-10月1日)になるでしょう。 速度が上がり始める前に、磁場強度(ACEの図の白線)が強まって来ると思います。 こちらも眺めながら、速度の変化に注目してください。 磁場強度が強まり、速度が上昇を始めると、 オーロラ活動が強まりやすくなります。 最終的には、太陽風磁場が南向きになるかどうかが、オーロラのスイッチとなります。 前周期には、比較的活発な活動が見られていますので(9月4-7日)、 オーロラを待っている方はどうぞお楽しみに。 太陽では、新しい黒点群が上って来ました。 写真の東端(左端)のやや南寄り(下寄り)に見えています。 912, 913, 914群と、一気に3つの黒点群番号が付けられているそうです。 明日になれば、もっとはっきりと黒点の姿を見ることができるでしょう。 現時点では、X線のグラフに目立った変化は無く、穏やかな黒点群の様に思われます。 放射線帯の高エネルギー電子は、警戒ラインよりは下ですが、 やや高めの状態が続いています。 グラフをよく見ると、昨日よりもわずかに増加している様です。 大きく増加するということはありませんが、なかなか下がらない状態です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|