宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/ 8/ 1 11:16 更新 コロナホールの影響で、太陽風の速度が高速になっています(500km/秒)。磁気圏もやや活動的です。 担当 篠原 ACE衛星の観測によると、昨夕、31日18時(世界時31日9時)頃から、 太陽風速度の上昇が始まりました。 それまで400km/秒程度だった速度は、3時間ほどで一気に600km/秒まで速くなりました。 しかし、600km/秒台はそれほど続かず、8時間ほど経った8月1日4時(世界時31日19時)からは 速度は緩やかに低下を始め、現在は500km/秒に下がっています。 速度上昇に先立って15nTまで強まっていた太陽風の磁場強度も、 速度が上昇した後は、8nTくらいに弱まっています。 ここまでの変化を見ると、前周期と比べて高速風領域の規模が縮小している様にも見えます。 しかし、SOHO EIT284の太陽写真では、コロナホールはちょうど太陽の西側(右側)半分に移動したところで、 地球へ影響を及ぼすのは、これからが本番という印象です。 27日周期の図でも、前周期の高速期間を今周期に重ねると、8月3日頃までは高い速度が続くと見込まれます。 高速の太陽風がこのまま終わってしまうのか、再び盛り返すなど、高速状態を続けるのか、 一つ前の高速風の様子が大きく変化した後ですので、今回の高速風の様子が注目されます。 速度上昇にともなって、磁気圏の活動度もやや上がっています。 ただし、太陽風磁場の南北成分が北寄りに推移したため、規模はそれほどではありません。 AE指数で1000nT弱の活発な変動が一度と、 その他に500nT前後の小規模の活動が度々起こっているくらいです。 現在、速度が500km/秒を切り、磁場強度も弱まっていることから、 太陽風の状態がこのままであれば、磁場が南寄りになったとしても、 それほど大きなオーロラ活動が発生することはないでしょう。 速度や磁場が再び高まれば、また違った展開になります。 太陽のフレア活動はたいへん穏やかです。 X線のグラフではBクラスの変化が観測されていますが、規模のとても小さな変動です。 黒点群は、901, 902の2群のままで、どちらも規模は小さく、穏やかな状態が続くでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|