宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 7/ 5 12:15 更新 コロナホールによる高速風が始まりました(600km/秒)。オーロラの活動も活発化しています。 担当 篠原 高速太陽風が始まりました。 昨日のニュース以降、太陽風磁場が強まり始めました。 磁場強度は、5nTから5日0時(世界時4日15時)頃に10nTを越え、 5日5時(世界時4日20時)には20nTまで強まりました。 現在はやや下がって10nTに戻っています。 磁場の変化に続くように、太陽風の速度もゆっくりと上昇を始めました。 昨日のニュースの頃は300km/秒でしたが、 ほぼ1日経った5日10時(世界時5日1時)に、600km/秒へ達しました。 速度が600km/秒に達した頃に、磁場強度は20nTから10nTへ下がる変化をしています。 このことから、この高速風領域の最高速に達しつつあると考えられます。 27日周期の図を見ると、太陽風の変化は前周期から1日ほど遅れています。 前回の高速風は、600km/秒台が3日続き、その後2日かけて速度が下がっています。 今回も同じ様な変化が続くのではないでしょうか。 SOHO EIT284の写真では、高速風の発生源であるコロナホールが、 右側半分のところに見えています。 コロナホールの規模がやや狭まった印象があるので、高速風の期間も少し短くなるかもしれません。 太陽風磁場の南北成分は、 ACEの図の前半では、比較的0nT付近にとどまっています。 後半に入ると、大きく南北へ振れるようになっています。 これに対応するように、オーロラ活動のAE指数も、 前半は比較的おとなしく、後半で活発な変化を示しています。 ただ、規模としては700nT前後の変化にとどまっていて、激しいものではありません。 現在、太陽風の速度はとても高まっています。 太陽風磁場の南向きによって、磁気圏活動が活発になりやすい状態です。 磁場強度が弱まるまでは、活発な活動が続く可能性があります。 太陽では、898黒点群が小規模フレアを起こして、やや活動的な状態を保っています。 今朝、5日4時(世界時4日19時)にも、C1の小さな小規模フレアを起こしています。 898黒点群が起こし続けている小規模のフレアですが、 どれも長時間型のフレアになっていて、X線の動画を見ると、 小さいながらも雄大な感じがします。 小規模のCME(太陽ガスの放出現象)を伴っているかもしれませんが、 SOHOの写真が整っておらず、よく分かりません。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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