宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 7/ 2 13:49 更新 太陽風の速度は低下を続け、400km/秒に戻っています。磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 太陽風は順調に速度を下げ続け、450km/秒から400km/秒になりました。 通常の速度です。 磁場強度は3nTのままほとんど変化はなく、太陽風は穏やかになっています。 太陽風磁場の南北成分も小さな振幅になっており、 南を向く時間帯はありますが、せいぜい-2nT程度です。 速度が下がっていることもあり、磁気圏への影響はとても小さく、 オーロラ活動を示すAE指数を見ても、ほとんど変化は観測されていません。 SOHOのホームページの写真が更新されていませんので、GOESのX線写真を強調処理して掲載します。 太陽の中心に南北に伸びるコロナホールが見えています。 しっかりとしたコロナホールの様で、高速風もしっかりと吹き出していそうです。 今日の写真で太陽の中心に達していますので、 これから計算すると3日後の5日頃から地球へ影響が及びそうです。 しかし、27日周期の図で前周期の変化を参考にすると、明日、3日から影響が現れ始める可能性もあります。 写真を見た印象では、コロナホールの分布が細くなっている様子なので、 前周期とは太陽風速度の変化の様子が変わっているのではないでしょうか。 速度の上昇に先立って、太陽風磁場が強まる変化が起こります。 磁場が強まって、速度が上昇を始めると、磁気圏が乱れて、 オーロラが活発になったり、弱い磁気嵐になることがあります。 これから太陽風の変化に注目してください。 放射線帯の高エネルギー電子は、警戒ラインより一桁下の、 10の3乗に届かないレベルでとどまっています。 これ以上の大きな増加はないでしょう。 太陽では、898黒点群がB9.8という、Cクラスにわずかに達しませんでしたが、 小規模のフレアを起こしています。 特に発達をしたということはありませんが、今後も小規模のフレアを起こす可能性がある様です。 また、このB9.8のフレアに伴って、小規模のCME(太陽ガスの放出現象)が起こっているかもしれません。 SOHOの写真が更新されれば、詳細が分かるでしょう。 GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。2日13時 (世界時2日04時)。 (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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