宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 5/22 10:20 太陽風は速度が静穏レベルに戻っています(400km/秒)。プレアデス星団がSOHOの視野を通過中です。
2006/ 5/23 11:10 太陽風の速度がやや上昇し(500km/秒)、小規模のオーロラ活動が発生しています。
2006/ 5/24 10:43 太陽風は速度が静穏レベルにもどっています(400km/秒)。磁気圏も静穏です。
2006/ 5/25 10:48 太陽風の速度は遅く(370km/秒)、磁気圏は静穏です。GOES衛星の日食写真を掲載しています。
2006/ 5/26 13:06 太陽風は比較的低速で推移しています(380km/秒)。太陽で、小規模のCMEが起こった様です。
最新のニュース

2006/ 5/27 13:23 更新
弱いhalo CMEが発生しています。明後日頃に影響が見られそうです。現在はすべて静穏です。

担当 篠原

昨日、SOHO LASCO C2の写真で、
弱いCME(太陽ガスの放出現象)が太陽の西側(右側)に飛び出している事をお知らせしましたが、
その後撮影されたLASCO C3(より広い視野を撮影する)の写真では、
太陽の東側(左側)にもガスが飛び出している様子が写っていました。
連続写真として4枚掲載していますが、ガスがものすごく淡いため、かなり見づらいです。

太陽を囲むように飛び出すCME(今回の写真では、主に左右方向ですが)は、
halo CMEと呼びます。
これは、ガスが地球方向、もしくは地球と反対方向に飛び出している時に見られます。
今回は、他の太陽の写真で発生原因と見られる現象が確認されていますので、
地球方向にガスが飛び出しています。

規模が大きくはありませんので、弱いものだと思いますが、
明日の夜から明後日くらいに到来して、太陽風に乱れを発生させる可能性があります。
速度はそれほど高まらないと思われますが、
磁場が強まって大きく南を向くと、オーロラなどの磁気圏活動が活発になりますので、
注意が必要です。


現在の太陽風は速度が320km/秒と一段と下がり、低速です。
磁場強度は2nTと弱く、南北成分は南を向いたり北を向いたりしていますが、
振幅はとても小さく、速度も遅いため、磁気圏への影響はほとんど見られません。
AE指数は全く変化が見られません。

SOHO EIT284の写真には、太陽の中心北寄りに小規模のコロナホールが見えています。
規模が小さい事と、やや緯度が高めなので、地球へはあまり影響を及ぼさないかもしれません。
影響があるとすると、明後日あたりと見られます。
CMEの変化と混ざった太陽風になるかもしれません。

太陽のフレア活動は穏やかです。
黒点群は写真では2つしか書かれていませんが、887、888黒点群が現れているそうです。
ただ、どれも規模は小さく、活動は見られません。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/26 19:06 UT


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/26 00:42 UT

5/26 02:42 UT

5/26 04:42 UT

5/26 06:42 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。