宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 5/10 10:45 更新 太陽風は速度が低下しています(400km/秒)。磁気圏も静穏です。 担当 篠原 太陽風は、引き続きゆっくりと速度を下げ、400km/秒と通常の速度に戻りました。 磁場強度は3nTとやや弱く、南北成分は0nT付近から、最新では北寄りになっています。 速度が下がったことと、南向き磁場がほとんど無いことから、 太陽風から磁気圏への影響はとても小さくなっており、 オーロラ活動を示すAE指数はほとんど変化が無い状態です。 SOHO EIT284の太陽写真は、昨日、9日10時(世界時9日1時)と1日古いものです。 太陽の北側(上側)の中心から左にかけてコロナホールが広がっているのが見えます (他よりも薄暗く見えている領域です。ここから高速の太陽風が吹き出しています)。 1日前の写真ですので、現在のコロナホールはこれよりも西側(右側)に進んだ場所にあります。 この位置関係では、明日の午後くらいから高速太陽風が地球へ到来しそうです。 27日周期の図では、前周期は4月13日(世界時)から太陽風の速度の上昇が始まりました。 これは今周期では今日、5月10日に相当し、今日(日本時間では今夜)あたりから高速風が来ると予想されます。 その一方、4月13-14日に見えている太陽風磁場(青線と赤線)の大きな変化は、 コロナホールとは違う、突発性の現象と関係しているとのことです。 その場合は、周期性はありませんので、高速風の到来は明日以降になるでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子は、警戒ラインに達する前に増加は止まっています。 太陽のフレア活動は穏やかです。 882黒点群は、黒点の大きさが昨日の写真よりもやや大きくなっている様に見えますが、 フレア活動はほとんど起こしておらず、目立った活動を始めることはなさそうです。 この後、ゆっくりと西の端に沈んで行きますので、 地球へ影響を及ぼす可能性そのものが小さくなって行きます。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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