宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 7/ 5 10:23 黒点群がとても多くなっていますが、目立ったフレアは発生していません。太陽風、磁気圏は静穏です。
2005/ 7/ 6 10:13 C1の小規模フレアによりCMEが発生しています。黒点群が9個に増えました。太陽風、磁気圏は静穏です。
2005/ 7/ 7 12:54 太陽風の速度は遅く、磁気圏も穏やかです。明日、CMEの影響で太陽風に乱れが発生する可能性があります。
2005/ 7/ 8 11:18 これから、太陽風に乱れが発生して、磁気圏が活動的になる可能性があります。また、中規模フレアが発生し、CMEも観測されています。
2005/ 7/ 9 15:44 太陽風磁場が強まっています。南向きが強まって、磁気圏が活動的になる可能性があります。
最新のニュース

2005/ 7/10 13:58 更新
南向き太陽風磁場の影響で、オーロラ活動が活発になり弱い磁気嵐も発生しています。衝撃波が到来しました。

担当 篠原

9日14時(世界時9日5時)頃から始まった太陽風磁場の南向き傾向が、ほぼ1日にわたって続きました。
速度は350km/秒と遅いものの、-8nT程度の強い南向きが延々と続きました。
このため、磁気圏の活動が活発化し、オーロラ活動や磁気嵐が発生しています。
AE指数のグラフを見ると、500〜1000nTの活発な活動が連続的に観測されています。
最大では1500nTに達する強いオーロラ活動も発生しています。
また、弱い磁気嵐も発生しているようで、
Dstの速報値では-50nT程度の磁場強度の減少が観測されています。
(磁場強度が減少するほど、磁気嵐は発達しています)

そして、この南向き磁場がどこまで続くのだろうかと思っていた先ほど、
10日12時(世界時10日3時)に新しい太陽風の乱れが地球にやってきました。
太陽風の速度が350km/秒から450km/秒に上昇し、磁場強は10nTから25nTに強まっています。
速度の乱れはそれほどではありませんが、磁場強度が強まっており、
一気に南向きになると(現在は北向きです)、一層激しい磁気圏の乱れが発生するでしょう。
しばらくの間、太陽風の変化に注意が必要です。

これは、7日から8日にかけて発生したCME(太陽ガスの放出現象)による
高速の太陽風が到来したものだと考えられます。
CMEは2回にわたって発生しており、この後、もう一段の乱れが発生する可能性もあります。

昨日のニュースで、9日1時(世界時8日16時)にフィラメント消失の様な変化が見られたと記しましたが、
SOHO LASCOカメラの画像では、はっきり分かるほどのCMEは観測されていませんでした。

太陽面では、786黒点群が新たな中規模フレアを発生させています。
今朝、10日7時(世界時9日22時)に発生しており、規模はM2.8です。
そして、このフレアにともなってCMEも発生しています。
LASCO C3カメラの写真を参照してください。
右上方向にやや濃く、白いガスが飛び出しています。
このCMEによ高速の太陽風は、12日の夜以降に地球へやってくることになりそうです。
太陽風の乱れ方に応じて、オーロラ活動が活発になったり、磁気嵐が発生することが予想されます。
引き続き、活発な宇宙天気活動が続きそうです。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

7/ 9 22:18 UT

7/ 9 23:18 UT

7/ 9 23:42 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT


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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。