宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 4/13 10:27 やや高速の太陽風が続いています(550km/秒)。オーロラ活動も活発に続いています。
2005/ 4/14 10:06 やや高速の太陽風が続いています(550km/秒)。オーロラもとても活発です。放射線帯の高エネルギー電子が増加しつつあります。
2005/ 4/15 10:21 太陽風はやや速い状態が続いています(520km/秒)。オーロラ活動もやや活発に続いています。
2005/ 4/15 10:26 太陽風はやや速い状態が続いています(520km/秒)。オーロラ活動もやや活発に続いています。
2005/ 4/16 09:06 オーロラはやや活発な状態が続いています。放射線帯の高エネルギー電子が増加しています。
最新のニュース

2005/ 4/17 13:47 更新
太陽風の速度は下がり(400km/秒)、オーロラ活動も穏やかになっています。今朝、C3の小規模フレアが発生しています。

担当 篠原

太陽風の速度は順調に低下し、400km/秒にまで下がりました。
それとともにオーロラの活動も低下しています。
AE指数のグラフにはほとんど変化が見られなくなっています。
太陽風、磁気圏ともにしばらく穏やかな状態が続くでしょう。

SOHO EIT284カメラの太陽写真を見ると、
太陽の東半分(左半分)に大きなVの字を描く様にコロナホールが広がって見えています。
今後、この領域が磁気圏の乱れの要因となります。

このコロナホールの長期間の変化を見てみましょう。
太陽の自転の2周期分前(54日前)にあたる2月22日の写真を並べています。
全体的にはコロナホールがほとんど同じ位置に広がっているのが分かります。
しかし、2月の頃の方が色もより濃く、コロナホール全体がはっきりして見えます。
一方、今日の写真ではコロナホールは淡く、しかも中心部に明るい活動領域ができています。
これは黒点写真と比べると分かりますが、752、754黒点群です。
コロナホールは比較的長期間太陽面に留まっていますが、それでもゆっくりと様子を変えて行くのです。

さて、このコロナホールは前回、前々回ともに最高で700km/秒の速度の太陽風を地球にもたらしました。
今周期は、4日後の4月21日頃から影響が現れると思われます。
勢力が弱まっている様に見えますが、今回はどの程度の擾乱を地球にもたらすのでしょうか。

放射線帯の高エネルギー電子は密度が高まった状態が続いています。
こちらはゆっくりと減衰して行きますので、2〜3日程度この状態が続く可能性があります。

太陽面では、東から新しく活動的な領域が姿を見せつつあります。
GOES衛星のX線データでは、久しぶりにC3.3の小規模フレアが、
今朝、17日10時半(世界時17日1時半)に発生しています。
黒点写真ではまだ姿を見せていませんが、SOHO EIT284の太陽写真の東縁に明るく見えている部分です。
詳しく様子がわかるまで、フレア活動に注意が必要でしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/17 01:06 UT

2/22 02:36 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。