宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 4/17 13:47 更新 太陽風の速度は下がり(400km/秒)、オーロラ活動も穏やかになっています。今朝、C3の小規模フレアが発生しています。 担当 篠原 太陽風の速度は順調に低下し、400km/秒にまで下がりました。 それとともにオーロラの活動も低下しています。 AE指数のグラフにはほとんど変化が見られなくなっています。 太陽風、磁気圏ともにしばらく穏やかな状態が続くでしょう。 SOHO EIT284カメラの太陽写真を見ると、 太陽の東半分(左半分)に大きなVの字を描く様にコロナホールが広がって見えています。 今後、この領域が磁気圏の乱れの要因となります。 このコロナホールの長期間の変化を見てみましょう。 太陽の自転の2周期分前(54日前)にあたる2月22日の写真を並べています。 全体的にはコロナホールがほとんど同じ位置に広がっているのが分かります。 しかし、2月の頃の方が色もより濃く、コロナホール全体がはっきりして見えます。 一方、今日の写真ではコロナホールは淡く、しかも中心部に明るい活動領域ができています。 これは黒点写真と比べると分かりますが、752、754黒点群です。 コロナホールは比較的長期間太陽面に留まっていますが、それでもゆっくりと様子を変えて行くのです。 さて、このコロナホールは前回、前々回ともに最高で700km/秒の速度の太陽風を地球にもたらしました。 今周期は、4日後の4月21日頃から影響が現れると思われます。 勢力が弱まっている様に見えますが、今回はどの程度の擾乱を地球にもたらすのでしょうか。 放射線帯の高エネルギー電子は密度が高まった状態が続いています。 こちらはゆっくりと減衰して行きますので、2〜3日程度この状態が続く可能性があります。 太陽面では、東から新しく活動的な領域が姿を見せつつあります。 GOES衛星のX線データでは、久しぶりにC3.3の小規模フレアが、 今朝、17日10時半(世界時17日1時半)に発生しています。 黒点写真ではまだ姿を見せていませんが、SOHO EIT284の太陽写真の東縁に明るく見えている部分です。 詳しく様子がわかるまで、フレア活動に注意が必要でしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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