宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 4/11 10:01 更新 太陽風・磁気圏は穏やかなままです。これからコロナホールの影響が始まります。 担当 篠原 太陽風は速度350km/秒、磁場強度4nTと穏やかな状態が続いています。 南向き磁場(赤線のマイナス方向)もほとんどありません。 このため、オーロラ活動は非常に低調で、AE指数のグラフには全く変化が見られません。 SOHO EIT284の太陽写真をご覧下さい。 太陽面の上半分に黒く縦に広がっている領域があります。 これはコロナホールと呼ばれ、太陽の磁場が宇宙へ向かって開いている領域です。 太陽を作っているプラズマのガスは、磁場に沿って動く性質があります。 そのため、磁場が太陽から外へ広がっている領域では、 プラズマも外へ向かって勢い良く飛び出して行きます。 これが太陽風の素になるのです。 プラズマガスが噴き出している部分は、ガスが逃げて行くために他の部分よりも温度が低くなり、 写真では暗く見えます。 地球への影響を考えると、むしろこの暗い部分の方が重要なのです。 今日の写真では、薄暗いコロナホールは太陽の中心を過ぎて、だいぶ西側(右側)へ移動しています。 大まかな目安として、中心線と西端の中間あたりにコロナホールが来た頃に、 ここから吹き出した高速の太陽風が地球に当たる様になります。 今日か明日くらいに、太陽風の速度が上昇を始めるのではないでしょうか。 速度が上がる前に、太陽風磁場の強度が強まることがよく見られます。 ACEデータの白線の変化にも注意してください。 磁場の変化に伴って南向き磁場が強まると、オーロラ活動が活発に起こります。 放射線帯の高エネルギー電子は減少して来ました。 GOES12衛星のデータは警戒ライン(10の4乗の線)を割っています。 GOES10衛星も明日には警戒ラインを切りそうです。 太陽面では小さな黒点が見えているだけです。 GOES衛星のX線写真を見ていると、東端(左端)からやや活発な新しい活動領域が上ってくる様です。 小規模ですがフレア活動を起こしています。 やがて、黒点群がこちら側に見えて来るでしょう。どのような群でしょうか。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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