宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 2/ 6 11:06 太陽風の速度が遅く、磁気圏は穏やかです。明後日頃から高速風が来るでしょう。
2005/ 2/ 7 13:02 太陽風の磁場が強まっています。磁気圏もやや活動的になっています。今後、速度の上昇が始まるでしょう。
2005/ 2/ 8 10:44 太陽風の速度がたいへん高速になっています(750km/秒)。オーロラ活動も活発です。
2005/ 2/ 9 11:18 高速の太陽風が続いています(700km/秒)。オーロラ活動も活発です。放射線帯の高エネルギー電子が増加しつつあります。
2005/ 2/10 11:14 太陽風は依然高速(700km/秒)で、オーロラも活発です。放射線帯高エネルギー電子が増加しています。
最新のニュース

2005/ 2/11 09:41 更新
太陽風の速度は下がり始めています(650km/秒)。オーロラは現在も活発です。

担当 篠原

コロナホールの影響が弱まって来ました。
10日21時(世界時10日12時)頃から太陽風の速度が下がり始めています。
現在は650km/秒をやや切る程度に下がっています。それでも依然高速です。
太陽風磁場は現在も激しく南北に振動しています。
磁場強度も5nTと変わっていません。

高速風と磁場の振動の影響で、オーロラ活動は活発に続いています。
オーロラの活動指数であるAE指数のグラフを見ると、
500〜1000nTの活動が継続して観測されています。
激しい現象は発生していませんが、連続的に活発なオーロラが見られている様です。

地球がコロナホールの影響領域から抜けつつあるため、
これから太陽風の速度は更に低下して行くでしょう。
1〜2日程度かけて、通常レベル(400km/秒)へ戻って行くと思われます。
その後の予想ですが、SOHO EIT284カメラの太陽画像によると、
太陽の中心を南北に(縦方向に)細く黒い筋が走って見えます。
やや小規模ですがこれもコロナホールだと思われます。
27日周期の図で、前々周期の変化を参考にすると、
12月21〜22日に、このコロナホールと、セクター境界の影響と思われる、
太陽風の乱れが発生していました。
(前周期は太陽フレアの爆発的な擾乱が発生していたため、参考にできません)
今日の太陽画像に見える黒い筋は、この時と同様の変化をもたらす可能性があります。
その場合、影響は13、14日頃から始まりそうです。

放射線帯の高エネルギー電子は現在も高いレベルが続いています。
衛星運用では引き続き注意が必要です。

太陽黒点は更ににぎやかさを増しています。
東縁(左縁)からもうひとつ、新しい黒点群が顔を出しています。
フレア(太陽爆発)活動は穏やかで、X線のグラフに目立った変化は見られていません。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。